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自立支援と在宅の中重度者対応がテーマに
2012年度介護報酬改定の審議報告案まとまる

 社会保障審議会介護給付費分科会は12月5日、厚生労働省が示した「2012年度介護報酬改定に関する審議報告案」を分科会の取りまとめとして了承した。11月24日の給付費分科会で示された素案を修正し、この日の分科会での意見を一部反映させた。2012年1月早々に厚労大臣に諮問・答申する。

 審議報告案では、基本方針として「地域包括ケアシステム構築の推進」をはじめ、「医療と介護の機能分化・連携の強化」などが掲げられた。地域包括ケアシステムとは、高齢者や要介護者が住み慣れた地域で生活を継続できるように、日常生活圏域(おおむね30分以内で移動できるエリア。小中学校区に相当)において医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを一体的に提供する体制のことだ。今後急増する独居世帯や老老世帯が、在宅での生活を継続できるように、ケア体制の充実を目指している。

 2012年度介護報酬改定のポイントは、高齢者の自立支援と、中重度者や医療ニーズの高い要介護者向けのサービス拡充にある。「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように」という介護保険制度の基本理念に立ち返った。また、特別養護老人ホーム介護老人保健施設などの介護保険施設に関しては、重度者対応や在宅復帰機能の強化を進める。

処遇改善は「当面は加算で」
 具体的な見直しの内容は表1の通り。まず、2011年度末までの時限措置として創設された「介護職員処遇改善交付金」は、介護報酬の「処遇改善加算」(仮称)に衣替えして継続する方針。介護職員処遇改善交付金は2009年度の補正予算で、介護職員の月額賃金を平均1万5000円引き上げることを目的に設けられたが、処遇改善は道半ばとの認識から加算を新設して対応する。ただし審議報告案では「例外的かつ経過的な取り扱いとして設ける」として、2015年度介護報酬改定では加算を廃止し、基本報酬に組み込んでいく考えをにじませた。

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