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原告側、控訴期間の2週間で和解を目指す方針
イレッサ訴訟で原告、アストラゼネカの双方が控訴

 アストラゼネカは3月11日、イレッサ訴訟についての大阪地方裁判所(高橋文清裁判長)の判決に承服できないとして、大阪高等裁判所に控訴。原告も、同日大阪高裁へ控訴した。

 イレッサ訴訟は、非小細胞肺癌治療薬であるゲフィチニブ(商品名イレッサ)の副作用で死亡したなどとして、遺族や患者が国とアストラゼネカに対し損害賠償を求めていたもの。大阪地方裁判所は2月25日、製造物責任(PL)法上の指示・警告上の欠陥があったなどとして、アストラゼネカに約6000万円の賠償を命じる判決を下した。しかし国への賠償請求は棄却した(関連記事:2011.2.26「イレッサ訴訟、アストラゼネカへ約6000万円の賠償命令」

 会見した原告の弁護団は、控訴の理由について、大阪地裁が判決で国の法的責任を否定したことと、間質性肺炎についての緊急安全性情報が出された10月15日以降にゲフィチニブを服用した一部の原告について、アストラゼネカの法的責任が認められなかったことの2点を挙げた。

 その上で、「我々が求めているのは、あくまで原告全員の一律救済、未提訴被害者救済ルールの創設、薬害イレッサ事件の教訓を薬害防止や抗癌剤治療に生かすこと、抗癌剤の副作用被害救済制度の創設などを含む全面解決だ」とした。ただし、控訴審の審議を重視するのではなく、国やアストラゼネカに話し合いの席についてもらい、和解を目指す考えを表明。「東京地裁の判決を踏まえ、控訴期間の2週間で決着を付けたい」(弁護士の永井弘二氏)と話した。

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