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チーム医療推進会議WGの調査の詳細を発表
看護師の業務拡大、病診の医師間に大きな温度差
一般の看護師は消極的も、専門・認定看護師は前向き(2010.10.8訂正)

10月6日に開かれた「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」では、前回公表された看護師の業務実態調査の詳細な集計結果が発表された。委員からは、「看護師がどのような状況で医行為を実施しているかについて、各事例の詳しい検討が必要ではないか」との意見が出された。

 10月6日、厚生労働省の第4回「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ(WG)」が開催された。この日は、前回発表された看護師の業務実態調査の詳細な結果を公表(関連記事:2010.9.28「看護師の業務拡大は医師が強く支持」)。病院勤務医は看護師の業務拡大に前向きな一方で、有床診療所の医師は慎重な姿勢であることが調査結果にはっきりと表れた。

 この調査は7月28日から9月10日にかけて、全国3274の施設ならびに認定・専門看護師1578人を対象に行われた。有効回答数は8104人(医師2420人、認定看護師658人、専門看護師277人、それ以外の看護師4749人)。看護業務検討WGがリストアップした203項目の医行為について、(1)現在、施設内で看護師が実施しているか否か、(2)一般の看護師の実施が可能か、(3)特定看護師(仮称)が導入された場合に特定看護師の実施が可能か―を聞いている。

 所属する医療機関別に見た集計では、特定機能病院の医師(816人)の場合、半数以上の医師が「看護師(特定看護師を含む)が実施可能」と回答したのは、203項目の医行為中112項目、特定機能病院以外の医師(1408人)は114項目で、ともに半数を超えた。これに対し、有床診療所(51人)は、45項目と少なかった(手術などの22項目を除く)。看護師の業務拡大に対する“温度差”がはっきりと表れた格好だ。

 また、特定機能病院の医師の半数以上が「特定看護師が実施可能」と回答したのは、2項目で、「人工呼吸器モードの設定・変更の判断・実施」、「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」が挙げられた。この結果は、特定機能病院以外の病院でも同じ。一方、有床診療所では、「家族計画(避妊)における低容量ピルの選択・使用」の1項目のみだった。

 一方、看護師の種別集計では、調査対象となった医行為の半数以上が「看護師(特定看護師を含む)が実施可能」と回答したのは認定看護師(658人)が125項目、専門看護師(277人)は147項目だったのに対し、それ以外の看護師(4749人)は75項目と半分以下だった。認定・専門看護師以外の一般の看護師は、業務拡大に消極的との結果が出ている。

 認定看護師の半数以上が「特定看護師が実施可能」と回答したのは、24項目、専門看護師は52項目、それ以外の看護師は3項目。認定看護師で最も回答が多かったのは「褥瘡の壊死組織のデブリードマン」(69.9%)だった。専門看護師、それ以外の看護師はいずれも「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」で、順に77.1%、51.2%だった。

 WGでは、今回取りまとめた看護師の業務実態調査に加え、看護系学会など111学会を対象としたアンケート並びに、聞き取り調査を実施する予定。看護師が医行為を実施する上での安全性の基準について、情報収集を行う。各学会が作成した、看護師が褥瘡処置などの医行為を実施する上での安全性の基準や、研修の実施状況を調査するとしている。

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