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ドック受診者のデータを基にHbA1cの診断精度を検討
「HbA1cと血糖値の組み合わせは十分な診断能を持つ」

 2010年7月1日から施行される糖尿病の新しい診断基準では、糖尿病型の判断にHbA1cの基準(6.1%[JDS値]以上)が加わった。松波総合病院(岐阜県羽島郡)の安田圭吾氏と林慎氏らは、糖負荷試験OGTT)を診断基準とした場合のHbA1cの診断能について検討し、2010年5月27日に岡山県で行われた第53回日本糖尿病学会総会で発表した。なお、本稿のHbA1c値は、特に記載のない限り現行のJDS値(%)で示している。

 対象は、それまで糖尿病と診断されておらず、1996年から2003年までに同院の人間ドックを受診しOGTTを受けた1356人(男性1113人、女性243人)。これらの人々のHbA1c値と血糖値の関連などについて解析を行った。

 空腹時血糖値(OGTT前値)126mg/dL以上またはOGTT2時間値200mg/dL以上の患者を糖尿病型、OGTT前値110mg/dL未満およびOGTT2時間値140mg/dL未満を正常型、その中間を境界型とした。HbA1cは検査室にて測定されたJDS値を用いた。対象者の平均年齢は50.5歳、平均BMIは23.5、HbA1cは5.3%だった。

 この値を基に両氏は、対象者をHbA1cが6.1%以上の群と6.0%以下の群に分け、OGTTによる耐糖能との関係を検討。その結果、HbA1c 6.1%以上群には、OGTTで正常型や境界型と判断される患者がそれぞれ約20%も含まれていることが分かった。一方、HbA1c 6.0%以下群にも、OGTTによる糖尿病型が34人(2.7%)含まれており、HbA1cを単独で診断基準に用いることは困難であることが示唆された(表1)。

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