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新型インフルエンザA/H1N1
乏しい情報の中、勢い増すワクチン輸入慎重論

 新型インフルエンザワクチンの開発が本格化している。欧米では、既に複数の企業が、健常人や小児などを対象とした治験をスタート。国内でもノバルティスファーマが、近く新型インフルエンザワクチンの治験をスタートさせる。一方で、輸入ワクチンについての議論も活発化しているが…。


 国内では、化学及血清療法研究所、北里研究所、阪大微生物病研究会、デンカ生研の4法人が、孵化鶏卵で新型インフルエンザワクチンを製造する。新型インフルエンザワクチンは、季節性インフルエンザワクチンと同様に、ウイルスを不活化して、エーテル処理によってウイルス粒子の形態を壊したスプリットワクチンだ。これらの新型インフルエンザワクチンは、季節性インフルエンザワクチンと同様の扱いとなり、承認を受けるための治験は必要ない。「ただし、ウイルスの遺伝子が異なるので、薬事法に基づかない臨床研究などを行う可能性がある」(阪大微研)という。

 4法人の新型インフルエンザワクチンは、10月下旬にも接種が可能になる見込みだが、10月時点で何人分が確保できるかは不明。厚労省は、年内に1300万~1700万人分(0.5mlを2回接種した場合を1人分として換算)のワクチンが確保できると試算している。しかし、ワクチン接種の優先順位が高い妊婦や基礎疾患患者(慢性呼吸器疾患患者、透析患者、造血器腫瘍患者など)、医療関係者を合計すると千数百万人。就学前の幼児も合わせると1800万人となり、国産ワクチンだけで国内の需要を賄うのは難しいとみられる。そこで、検討されているのがワクチンの輸入だ。

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