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エピペンの適切な使用を指導するポイントとは
実際に使用した症例とともにエピペン使用の問題点を指摘

「エピペンは有用な薬剤だが、確実に使用するためには適切な使用法を徹底すべき」と語る大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターの亀田誠氏。

 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター小児科の亀田誠氏らは、食物アレルギーを持つ患者がアナフィラキシー補助治療薬アドレナリン(商品名:エピペン)を実際に使用した症例を踏まえて、エピペンの使用における問題点を指摘するとともに、適切な使用を指導するポイントをまとめた。

 「エピペン」はエピネフリン自己注射キットで、2005年3月に、従来のハチ毒に対する適応から、食物や薬物によるアナフィラキシーにも適応が拡大された。同時に、小児用の0.15mg製剤も発売され、処方の対象は一気に増加。しかし実際に使用に至った例は、それほど多くないのが現状だ。実際、同センターでの処方件数(2007年12月末時点)は48人、延べ75回であったのに対して、実際に使用した患者は6人だった。

 48人への処方の理由を見ると、食物アナフィラキシーが46人、動物アナフィラキシーが1人、原因不明のアナフィラキシーが1人。複数回処方した理由として最も多かったのが「期限切れ」の18例で、「実際に使用した」6例、「練習時の誤作動」が1例、「学校保管分」が2例だった。

 実際に使用した患者の年齢は、5歳、6歳、8歳、11歳、15歳、17歳が1人ずつで、全例が食物アナフィラキシーによる使用だった。原因食材は、そば、小麦、卵白と乳成分混合が各1人で、残り3人は特定できなかった。使用場所は自宅3人、学校1人、外食先2人。

 6人のうち、本人が使用したのは2人で、残り4人は母親が使用していた。使用した状況を尋ねたところ、「本人および家族の判断」で使用した患者は4人で、「処方先に電話相談後に使用」が1人、「救急隊に要請したが断られ、自分で使用」が1人だった。

 これらエピペン使用の6例のうち、2例は以下のような症例だ。

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