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医療ITの未来
MS、グーグルが参入した「PHR」とは?
患者データを登録、オンラインでどこでも閲覧できる形に

 マイクロソフトは昨秋、「PHR」のサービスプラットフォームである「HealthVault」を発表。続いて今年2月にはグーグルもほぼ同様のプラットフォーム「GoogleHealth」を発表した。“IT業界の巨人”とはいえ、ヘルスケア業界ではほとんど新参者である両社が満を持して参入したPHRとは、一体何なのであろうか。

 PHRはPersonal Health Recordsの略称。患者個人の処方歴、血液検査データといった受診時のデータや、血糖値、血圧、体重など患者自身が測定したデータのことをいう。「HealthVault」や「GoogleHealth」では、これを医師や患者がオンライン上に記録し、情報開示範囲を指定した上で、どこからでもその情報を検索できるようにする。

 医療機関はその情報にアクセスすることで、検査の重複を防いだり、アレルギーの既往などを確認することができる。一方、患者側は、医療情報、健康情報を記録していくことで、自分の状態に合ったサービスを受けられる。例えば、マイクロソフトは米国心臓協会(AHA:American Heart Association)とパートナー契約を結んでおり、ユーザーが血圧をHealthVaultに記録すれば、自身の状態に応じた情報をAHAから受け取ることができる。

 セキュリティー管理やサービス参加へのインセンティブなど、課題は山積している。だが米国では、ブッシュ大統領が「2014年までにすべての国民のカルテを電子化し、医療機関で共有できるようにする」と宣言したことをきっかけに、医療分野のIT化に国を挙げて取り組んでおり、今後、PHRを利用したサービスの普及が進むかもしれない。

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