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厳格な血糖値管理で死亡リスク上昇、ACCORD試験で
目標血糖値を引き上げて試験継続へ(2/20訂正)

2008/02/08
大西 淳子=医学ジャーナリスト

 米国国立衛生研究所(NIH)の傘下にある国立心肺血液研究所(NHLBI)は2月6日、心血管リスクが特に高い2型糖尿病患者を対象に北米で進行中の大規模無作為化試験ACCORDにおいて、血糖値管理の目標値をヘモグロビンA1c値6.0%未満に設定したグループで有意な死亡率上昇が見られたため、厳格な血糖値管理を中止したと発表した。

 これまでの結果を分析したデータ安全性監視委員会からの勧告に基づく決定だ。厳格管理群の目標値を標準治療群と同じ7.0~7.9%に引き上げて、試験自体は計画通り2009年6月まで継続する予定。

 2型糖尿病患者の心血管死亡のリスクは、同様の人口統計学的特徴を持つ非糖尿病患者の2~4倍だ。患者には、非致死的な心筋梗塞や脳卒中のリスク上昇も見られる。

 これまでに行われた研究は、血糖値を健常人のレベルまで引き下げることにより、糖尿病患者の心血管イベントが減少する可能性を示唆していた。その真偽を確認する無作為化試験が必要となり、ACCORD(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)試験が設計された。

 ACCORD試験の目的は、心血管イベントリスクが特に高い2型糖尿病患者において、現在の推奨値よりさらに低い血糖値を目指す厳格な血糖値管理戦略が、心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中または心血管死)減少をもたらすかどうか調べることにあった。

 米国とカナダの77カ所で行われている試験は、平均10年の2型糖尿病歴をもち、心血管疾患の危険因子(高血圧、高コレステロール値、肥満、喫煙など)を2つ以上持つ、または、心疾患の既往がある40~82歳(平均年齢62歳)の2型糖尿病患者を登録。ベースラインのA1c値の平均は8.2%だった。

 

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