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ベル麻痺治療にはプレドニゾロンが有効
アシクロビルはエビデンス得られず

ベル麻痺の早期治療におけるプレドニゾロンとアシクロビルの効果を比較する大規模な無作為化試験の結果、プレドニゾロンは3カ月後および9カ月後の完全回復率を向上させることが示された。アシクロビルではそのエビデンスは得られなかった。英国Dundee大学のFrank M. Sullivan氏らの報告で、詳細はNEJM誌2007年10月18日号に掲載された。

 ベル麻痺は急性の特発性片側顔面神経麻痺で、患者は30~45歳に多い。治療しても約3割の患者は顔面神経機能が完全に回復しないため、外観が損なわれた状態で精神的なダメージが持続する上、疼痛も残ってしまう。

 現在、ベル麻痺の治療では、コルチコステロイドと抗ウイルス薬(一般名:アシクロビルなど)がそれぞれ単剤で、または併用されるが、それら治療の効果を示す強力なエビデンスはなく、治療法は確立していない。

 今回著者らは、ベル麻痺の早期治療におけるプレドニゾロンとアシクロビルの効果を比較する二重盲検の無作為化要因試験を実施した。試験には、スコットランドの人口の88%をカバーしている17病院が参加した。2004年6月から2006年6月まで、16歳以上で、発症から72時間以内にプライマリケアまたは救急部門を受診した患者を登録し、2007年3月まで追跡した。

 これら患者を無作為に、プレドニゾロン(25mg 2回/日)とプラセボ、アシクロビル(400mg 5回/日)とプラセボ、プレドニゾロンとアシクロビルの併用、プラセボ2カプセル(ダブルプラセボ)のいずれかに割り付けて、10日間治療を継続した。

 主要アウトカム評価指標は、House-Brackmann顔面神経麻痺評価スケールを指標とする顔面神経機能の回復とした。House-Brackmannスケールでグレード1は正常、グレード2以上を回復不完全とした。2次アウトカムは健康関連QOL(Health Utilities Index Mark 3により評価)、外見(Derriford Appearance Scale 59により評価)、疼痛(Brief Pain Inventoryにより評価)に設定した。
 

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