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PEG-エポ製剤のヘモグロビン値管理効果はエポエチンと同等
貧血の管理を容易にする新たな選択肢に

 エポエチン慢性腎疾患患者の貧血管理に用いる場合、週3回程度の投与と用量の調整が欠かせず、ヘモグロビン値の慎重な監視が必要だ。では2007年7月末に欧州で承認を獲得した長時間作動性の赤血球造血刺激薬(商品名:Mircera、発売:Roche社)のヘモグロビン値管理効果は、従来のエポエチンと比べてどうなのだろうか。

 「Mircera」は、持続性エリスロポエチン受容体アクチベーターCERA)として知られるメトキシPEG(ポリエチレングリコール)-エポエチンβ製剤。このPEGエポエチンを2週おき、または、4週おきに投与した場合のヘモグロビン値の変化を、標準的なエポエチン治療と比較した結果、PEGエポエチンが既存のエポエチンと同様に安全で、4週おきの投与でもヘモグロビン値は管理可能であることが示された。米国Renal Research InstituteのNathan W Levin氏らの報告で、詳細はLancet誌2007年10月20日号に掲載された。

 オープンラベルの並行群間非劣性フェーズ3試験は、北米と欧州の96医療機関で、定期的に血液透析または腹膜透析を受けており、症状が安定している慢性の腎性貧血で、エポエチンαまたはβの静注を受けている成人患者1115人を登録。いずれも腎疾患アウトカム・クオリティー・イニシアチブ(NKF-KDOQI)でステージ5に分類される患者だった。ベースラインのヘモグロビン値を確認し、4週間のランイン期間に被験者として適切(ヘモグロビン値の変化が10g/L以下、用量の変更は週1回以下で対応可能など)かどうかを判断した。

 選出された673人を無作為に、PEGエポエチン2週おき投与群(223人、平均年齢59.0歳)、同4週おき投与群(224人、59.0歳)、標準的な週3回のエポエチン治療群(226人、58.6歳)に割り付けた。7人がこれらの投与を1回も受けなかったため、666人が評価対象となった。

 非劣性は、ヘモグロビン値の変化量の平均をPEGエポエチン群と標準治療群の間で比較した場合の97.5%信頼区間の下限が-7.5g/Lを下回らない場合、と定めた。介入開始から28週未満をタイトレーション期間とし、28週目から36週までを評価期間。36~52週を追跡期間とした。

 開始用量は、介入開始の前週に用いられたエポエチンの平均用量を基に決定した。エポエチンの用量が1週間に8000IU未満だった患者は、2週おきのPEG-エポエチンの用量を60μgとした。8000~1万6000IUだった患者は100μg、1万6000IUだった患者には180μgを投与。4週おき群では、それぞれ120μg、200μg、360μgを用いた。用量の調節は投与頻度に影響を与えないように実施。ヘモグロビン値の目標域は100~135g/Lに設定した。

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