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持続性黄色ブドウ球菌血症の院内死亡率は高い
対策には早期カテーテル抜去が重要

 黄色ブドウ球菌血症SAB)は過去10年間で劇的に増加しており、持続性黄色ブドウ球菌血症pSAB)は入院患者にとって新たな脅威となっている。米国Northwestern大学のClaudia Hawkins氏らは、pSABの危険因子を明らかにすると共に、院内死亡率が非持続性黄色ブドウ球菌血症npSAB)に比べ高いことを明らかにした。詳細はArch Intern Med誌2007年9月24日号に掲載された。

 一般に、菌血症が3日以上持続した患者はpSABに分類される。著者らは、SAB持続にかかわる危険因子を特定するために、pSABとSABの患者の臨床的特性とアウトカムを比較した。さらにpSAB患者の死亡にpSABと他の危険因子が及ぼす影響も調べた。

 対象は、2001年1月1日から04年9月30日までにSABで大学病院に入院した患者。今回は7日を超えて菌血症が継続したケースをpSABとし、3日未満で菌血症が解消されたnpSAB患者をコントロールにした。加えて、中心静脈カテーテル、その他の医療機器(ペースメーカー、人工関節、植え込み型心臓補助装置)の適用の有無と、それらが感染部位であると結論されたかどうかについても調べた。

 試験期間中のSAB患者は1028人。pSABの割合は毎年8~10%で、試験期間中に有意な変化はなかった。84人のpSAB患者と152人の非持続性SABの患者を分析対象とした。pSAB患者のうち、62人(73.8%)はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に感染していた。

 単変量解析を行ったところ、pSAB患者で有意に多かったのは、医療を介した感染、メチシリン耐性菌の分離、直前のステロイド薬の投与、糖尿病または慢性腎疾患の併存。SAB発症時に中心静脈カテーテルその他の留置があり、それが感染源であると判断された患者の割合もpSAB群で有意に高かった。また、pSAB患者の方が感染部位が多く、心内膜炎を起こしている頻度も高かった。

 多変量解析により、pSABの独立した予測因子であることが明らかになったのは、メチシリン耐性(オッズ比5.22、95%信頼区間2.63-10.38)、血管内留置カテーテルまたは他の機器の適用(2.37、1.11-3.96)、慢性腎不全(2.08、1.09-3.96)、感染部位が3カ所以上(3.31、1.17-9.38)、感染性心内膜炎(10.30,2.98-35.64)だった。

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