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2型糖尿病の段階的スクリーニングは心理的適応をもたらす
陰性者にも生活改善を促す必要あり

 2型糖尿病に対する段階的スクリーニング検査は、受検者の不安を増やさないと報告されている。その理由を知るために英国Cambridge大学のHelen C Eborall氏らは患者の心理状態を詳細に調査した。その結果、スクリーニングが進むにつれて受検者の心理は変化し、陽性判定にもショックを受けない状態まで適応していることが明らかになった。詳細はBMJ誌2007年9月8日号に報告された。

 Eborall氏が行ったADDITIONのサブスタディ(関連記事参照)では、段階的な検査で陽性判定が続くと不安を感じる受検者はいたが、その程度は軽く、全体として心理面への影響はわずかであると結論された。研究者たちは、受検者の心理についてより詳細に知るために、ADDITIONに参加した23人(50~69歳)を対象として、面接による前向き定性的研究を行った。

 対象者は、14人が男性、9人が女性。内訳は、第一段階(ランダムな血糖値測定)または第2段階(空腹時血糖値測定)で陰性だった男性2人、女性3人、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)で陰性と判定が男性1人、女性3人、耐糖能異常または空腹時高血糖と診断された男性6人、女性1人、2型糖尿病との診断が男性5人、女性3人。全員が糖尿病リスクの最高四分位群に属していた。

 自宅または職場で行われた面接における調査内容は以下のようなものだった。
1) スクリーニングを勧められたときの気持ちと受検を決めた理由
2) 自身の糖尿病リスクに関する認識
3) それぞれの段階の検査時に予測したこと
4) 試験結果とその意味に関する認識と理解
5) 2型糖尿病に関する意識と理解
6) 病気の深刻さに関する認識、原因に関する知識
7) OGTT受検と判定の段階における、検査時の予測、試験結果の理解と認識、結果に対する感情的な反応
8) OGTTで陰性または耐糖能異常だった人について、将来のリスクに関する認識、生活改善の意志、感情的な反応
9) 2型糖尿病と診断された人について、病気に関する認識、感情的な反応、医療従事者からの情報やアドバイスに対する感情、生活改善の意志
10) スクリーニングプログラムの利点と欠点、スクリーニングの時期、場所、提供された情報に対する意見

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