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COPD予防は胎児期から?
出生直後に呼吸機能が低いと成人期のCOPDリスクが高い

 出生直後の気道機能と早期成人期の呼吸機能の関係を調べた結果、出生直後に低肺機能だった人々は、早期成人期も低肺機能となるリスクが有意に高いことが示された。早期成人期の低肺機能は、喫煙と共に慢性閉塞性肺疾患COPD)の強力な予測因子だ。米国Arizona大学のDebra At Sternt氏らの報告で、詳細はLancet誌2007年9月1日号に掲載された。

 対象となったのは、1980~84年に健康な新生児を登録したTucson小児呼吸研究の被験者。条件を満たした169人について、平均生後2.3カ月の時点で、著者らが開発した胸部圧迫法を用いてVmaxFRCを求めた。VmaxFRCは、機能的残気量(FRC)の状態からすばやい胸部圧迫を行い部分的呼出flow-volume 曲線を作製、それを基に算出した最大呼気速度(Vmax)だ。 米国ではこの検査は、乳児と低年齢の小児の呼吸機能の評価に広く用いられている。

 これらの乳児を追跡し、肺機能検査を3回実施した。平均10.9歳時には109人、16.8歳時は87人、21.7歳時は83人が検査を受けた。計123人が、少なくとも1回は肺機能検査を受けた。測定したのは、気管支拡張薬アルブテロール(180μg)投与前後の1秒量(FEV1)、努力肺活量(FVC)、FVCの中半分となる平均努力呼気流量(FEF25-75%)。11歳時にはメタコリン吸入による気道過敏性検査も実施した。アトピーかどうかを調べる6つの抗原に対する皮膚パッチテストは3回とも行った。

 生後2.3カ月時に測定されたVmaxFRCと、その後のFEV1/FVC比、FEF25-75%、FEV1には有意な関係が見られた。また、気管支拡張薬投与後より投与前の肺機能測定値のほうが、VmaxFRCとの関係が強かった。

 乳児期のVmaxFRCが最低四分位群に属していた人々は、それ以外の人々に比べ、最高22歳までFEV1/FVC比(-5.2%、P<0.0001)、FEF25-75%(-666mL/s、P<0.0001)、FEV1(-234mL、P=0.001)が低かった。さらに、喘鳴、喫煙、アトピー、親の喘息で調整しても、影響の大きさと有意性は維持された。

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