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敗血性ショック管理の薬物選択は?
ノルエピネフリンとドパミン併用の有効性はエピネフリン単独と同等

 敗血性ショック管理のための国際ガイドラインでは、ドパミンまたはノルエピネフリンを第1選択とし、反応しない症例にはエピネフリンを適用することになっているが、果たしてこれらの薬剤の有効性と安全性には差があるのだろうか。

 フランスVersailles Saint Quentin大学のDjillali Annane氏らは、ノルエピネフリンとドパミン誘導体のドブタミンを併用した場合と、エピネフリン単独で投与した場合の有効性と安全性を比較する試験を行い、両者で全生存率に有意差がないことを示した。詳細は、Lancet誌2007年8月25日号に報告された。

 著者らは、フランス国内の19の集中治療部門に入院した18歳以上の敗血性ショック患者330人を対象に、前向き二重盲検方式の多施設無作為化試験を実施した。患者の半数が市中感染で、感染部位として最も多かったのは肺だった。

 対象となった330人の患者のうち、161人(平均年齢65歳)をエピネフリン群、169人(平均年齢60歳)をノルエピネフリン+ドブタミン(こちらは必要に応じて投与)群に割り付けた。用量は、平均血圧(=拡張期圧+(収縮期圧-拡張期圧)/3)が70mmHg以上となるよう調整した。

 ベースラインで、患者の特性、併存疾患の重症度、敗血性ショックの重症度、全身性と肺の血行動態、動脈乳酸値、血液ガスなどを評価した。血行動態は、動脈圧、中心静脈圧を侵襲的な方法で持続的にモニターした。

 主要アウトカム評価指標は、28日間の全死因死亡率に設定した。すると28日の時点で、エピネフリン群の死者は64人(40%)、ノルエピネフリン+ドブタミン群は58人(34%)で、相対リスクは0.86(95%信頼区間0.65-1.14、P=0.31)と有意差はなかった。集中治療室退出時、退院時、退院後90日の時点の死亡率にも、有意差は認められなかった。平均血圧、入院期間にも差はなかった。

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