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高齢者へのカルシウム投与で骨折リスクが12%減
6万人超対象のメタ分析の結果

 カルシウムビタミンDの投与は、高齢者の骨粗鬆症による骨折予防にどのぐらい効果があるのだろうか。50歳以上を対象にカルシウム、またはカルシウムとビタミンDを投与し、骨折と骨量減少に対する影響を調べた無作為化試験のメタ分析の結果、骨折リスクが12%低減することが示された。オーストラリアSydney大学のBenjamin MP Tang氏らの報告で、詳細はLancet誌2007年8月25日に掲載された。

 著者らは、データベースその他から29件の無作為化試験を選出した。対象者は50歳以上の6万3897人で、うち5万8785人が女性、平均年齢は67.8歳、ベースラインの骨折リスクは16%だった。13件がカルシウムとビタミンDを併用、それ以外はカルシウムのみを投与していた。主要アウトカム評価指標は、すべての種類の骨折とベースラインからの骨密度の変化に設定し、プールしたデータをランダム効果モデルにより分析した。

 分析の結果、アウトカムに骨折が含まれていた研究は17件(5万2625人)で、カルシウムの投与により、すべての骨折のリスクが12%低減していた(リスク比0.88、95%信頼区間0.83-0.95、P=0.0004)。リスク低減は、性別や骨折の部位にかかわらず12~13%だった。

 骨密度の変化を評価していた研究は23件、対象者は4万1419人。カルシウム投与群の骨密度の低下は、股関節で0.54%(0.35-0.73%、P<0.0001)、脊椎で1.19%(0.76-1.61%、P<0.0001)抑制された。さらに骨折リスクの減少は、服薬遵守率と有意に関係していた。遵守率が80%以上と報告されていた8件の研究(4508人)では、リスク減少は24%になった(P<0.0001)。

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