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クラミジア検診の費用対効果は低い
スクリーニング法の再考を促す結果に

 英国ではクラミジアChlamydia trachomatis)のスクリーニングプロジェクトが2003年に始まったが、その費用対効果はどの程度なのだろうか。英国Birmingham大学のTracy E Roberts氏らは、自宅で採取した標本を用いる対策型検診の費用対効果を評価したところ、このようなスクリーニングは高価すぎるという結果が示された。詳細は、BMJ誌電子版に2007年7月26日に掲載された。

 先進国で性行為感染症の中で最も多いのがクラミジア感染だ。日本でも感染率の高さが問題となっている。症状が出にくいため、発見は遅れがちで、これが合併症(子宮頸部の炎症性疾患、子宮外妊娠、不妊、新生児合併症など)のリスク上昇と、パートナーへの感染を引き起こす。

 英国ではスクリーニングプロジェクトが2003年4月に始まった。任意型検診を基本とするが、一部地域では、一般開業医の受診者名簿に基づいて対象となる人々に受検を勧める対策型スクリーニングも行われている。

 これまで多くの研究でクラミジアスクリーニングの費用対効果は高いと結論していたが、そうした研究は、感染症のスクリーニングの費用対効果の評価には不適切といわれる静的モデルによるものだった。

 無作為化試験では、スクリーニングによって、クラミジア感染の合併症の一つである子宮頸部の炎症性疾患を減らせることが示されている。この研究は、住民登録を元に、感染リスクが想定される特定の年齢の人に、適切な間隔でスクリーニングを受けるよう呼びかける、対策型の方法で行われていた。そこで著者らは、伝播動態数理モデルを用いて、スクリーニングの費用対効果を評価した。

 自宅で採取した標本を用いるスクリーニングの受検を毎年16~24歳の女性のみに勧めた場合、男女に勧めた場合を、それぞれ対策型スクリーニングなしの場合と比較、また、女性のみに推奨した場合と男女に推奨した場合を比較した。

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