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静脈血栓塞栓症の7割超は外来で発見
ハイリスク患者は退院後も予防継続を

2007/08/18
佐原加奈子

 病院内での静脈血栓塞栓症VTE)予防には大きな関心が寄せられいるが、実はVTEは、入院患者よりも外来患者に多く見られるのが現状だ。米国Massachusetts大学医学部のFrederick A. Spencer氏らは、観察研究を行い、VTE症例の73.7%は外来で発見されることを示した。外来VTE患者のうち、23.1%が過去3カ月間の手術歴を、36.8%が過去3カ月間の入院歴を持っていたが、入院中にVTE予防措置を受けた患者は半数強にすぎなかった。詳細は、Arch Intern Med誌2007年7月23日号に報告された。

 著者らは、入院中と外来でのVTEの発見頻度を調査し、VTE危険因子の存在頻度と、予防処置の適用について調べた。同大学が位置する地域の居住者の医療記録の中から、1999年、2001年、2003年にVTE可能性例以上と記録されていた計7222人について診断を確認し、さらに医療歴、臨床所見などに関する情報を収集した。

 VTE危険因子として、診断前3カ月の入院、診断前3カ月の手術、癌(癌患者はそうでない人々に比べVTEリスクが6倍という報告あり)、診断前3カ月の感染、VTEの既往について調べた。

 今回、1897人がVTEと確認された。深部静脈血栓症(DVT)が1348人、肺血栓塞栓症(PE)が285人、両方が264人だった。外来でVTEの症状が検出された、または入院から1日以内にVTEと診断された患者が、全体の73.7%(1399人)を占めた。

 その中の23.1%が、診断前3カ月以内に手術を受けており(日帰り手術5.2%、入院手術17.9%)、36.8%が入院(入院と手術が17.9%、手術なしの入院が18.9%)していた。

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