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軽度の甲状腺機能異常でも心臓死リスク上昇
潜在性甲状腺機能低下の患者が最も高リスク

 潜在性の甲状腺機能異常心疾患患者の予後に影響を及ぼすのだろうか。大規模前向き研究の結果、全死亡には影響しないレベルの軽度の甲状腺機能異常であっても、心臓死のリスクは有意に上昇することが示唆された。イタリアNational Council of ResearchのGiorgio Iervasi氏らの報告で、詳細はArch Intern Med誌2007年7月23日号に掲載された。

 対象は、2000年1月1日から2006年1月にイタリアPisaのNational Research Council Institute of Clinical Physiologyに入院した患者のうち、条件を満たした3121人。平均年齢は61歳、女性は32.6%だった。入院から2~5日の間に患者から血液を採取し、甲状腺機能を調べた。

 甲状腺機能が評価された3308人を以下の4群に分類したところ、甲状腺機能は正常(1905人)、潜在性甲状腺機能低下SCH)(218人)、潜在性甲状腺機能亢進SCT)(138人)、低T3(トリヨードサイロニン)症候群(1047人)となった。

 約1カ月後に、確認のために再度甲状腺機能を評価したところ、正常群1905人はすべて再び正常となったが、機能異常の患者は減少していた。SCH群は初回の95.4%に相当する208人、SCT群は98人(71.0%)、低T3症候群は910人(86.9%)となった。残りの187人は追跡対象から除外した。

 SCHの原因は、81人(38.9%)が委縮性甲状腺炎、74人(35.6%)が橋本病、53人(25.5%)が医源性(治療目的による)甲状腺機能低下症。SCTの原因は、79人(80.6%)が多結節性甲状腺腫、15人(15.3%)がバセドウ病、4人(4.1%)は甲状腺腫だった。

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