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近畿・茨城で低調だった武見票
参院選、日本医師連盟が都道府県別の得票数を公表

 日本医師会の政治組織である日本医師連盟は8月1日、今回の参議院議員選挙に関する記者会見を行い、同連盟が推薦していた武見敬三氏について、各都道府県ごとのの得票数と医療機関開設者の会員に該当するA会員数との関係を明らかにした(関連記事)。

 それによると、佐賀県や鹿児島県、福岡県といった九州ブロックが前回の選挙以上に票を集めた一方で、自見庄一郎氏(国民新党、比例区当選)推薦の姿勢を示していた大阪を中心とした近畿地区の医師会や、自見氏と武見氏の双方を推薦した茨城県医師会で、A会員一人当たりの武見氏の得票数が1を下回る結果となった(表1)。近畿地方での武見氏の得票数は、前々回(2001年)の参議院選挙に比べて2万620票減。自民党比例区の当選者で最下位(14位)だった有村治子氏との差が1万5000票弱だったことを考えると、近畿地方での得票数が前々回並であれば、当選していた可能性もある。

 もっとも近畿地区については、自見氏の票も伸びていない。近畿地区の医師会関係者によると、大阪地区の医師連盟は自見氏の決起集会に出席しないなどの姿勢を見せていたという。前回の医師会長選挙以来、会員が一枚岩になっていないと評される日医だが、会自体が大きく分裂するまでには至っていないと言えそうだ。また、自見氏の得票数が11府県で武見氏を上回ったものの、これは「自見氏が郵政票を基礎票として別に持っているため」(日本医師連盟)。武見氏の票が流れたのは茨城県のみ、との分析だ。

 日本医師会会長で日本医師連盟委員長の唐澤祥人氏は、「地域ごとに武見氏応援を統一歩調で行えなかったことが反省材料」とすると同時に、「武見氏が85万6000人分の支援者名簿を集めたにもかかわらず、実際に18万しか得票できなかった背景には、年金問題や現職閣僚の問題発言などの逆風があったため。自民党への逆風を感じながらの選挙だった」と総括した。

 なお、今回の落選と関係なく、日本医師連盟の武見氏支援の姿勢は変わらないほか、政権与党を応援するという姿勢から、これまで通り原則として自民党を支援することは変わらない。ただし唐澤氏は、これまでの自民党一辺倒の日本医師連盟の方針に対する疑問の声が会員から上がっていることを明らかにし、「今後は民主党に対しても、医療政策に関する説明を行っていきたい」と話すなど、今回の選挙で躍進した民主党との連携に含みを持たせた形となった。

 

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