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高齢男性も血清脂質レベルを下げるべきか
ハイリスク高齢者もLDL-C値低下で虚血性心疾患リスク低下

 中年の人々においては、虚血性心疾患IHD)と血清脂質レベルの関係は強力だが、この関係は高齢者でも同じと考えてよいのだろうか。高齢者(平均年齢76.9歳)の男性を平均6.8年追跡し、血清脂質量とIHD死亡の関係を調べた結果、心血管疾患CVD)歴のある男性では、年齢にかかわらず、総コレステロール、LDL-C、Apo Bレベルの上昇はIHD死リスク上昇をもたらすことが示された。英国Oxford 大学のRobert Clarke氏らの報告で、詳細はArch Intern Med誌2007年7月9日号に報告された。
 
 今回、著者らは、高齢者を対象に、総コレステロール値、コレステロール分画、アポリポ蛋白質とIHDの関係を明らかにし、年齢、CVD歴の有無が、血清脂質とIHDの関係に及ぼす影響を評価すべく、前向き研究を行った。

 ロンドンで働いている40~69歳の男性を1967~1970年に登録したWhitehall研究の被験者に対し、1997~1998年にかけて再度連絡を取り、再調査への参加を依頼した。承諾し、血清脂質(血漿中の総コレステロール値、LDL-C、HDL-C、アポリポ蛋白質B:Apo B、アポリポ蛋白質A1:Apo A1)の測定を受け、他の条件も満たした5344人を今回の解析対象とした。

被験者の4分の1にCVDの既往有り
 5344人のうち1337人(25.0%)に心筋梗塞、狭心症、脳卒中などのCVDの既往があった。スタチン使用者は93人で、うち32人はCVD歴はなかった。これらの被験者をCVD歴なし/スタチン使用なし群3975人(74.4%)と、CVD歴あり/スタチン使用群1369人(25.6%)に分けて比較。Cox比例ハザード回帰モデルを用いて、年齢と喫煙歴で調整したIHDのハザード比を求めた。

 全体では447人がIHDで死亡(1000人-年当たり12.3人)していた。CVDなし群では215人(全体の5.4%)で、1000人-年当たり27.8人と多かった。また総死亡率もCVDあり群でCVDなし群より高かった(1000人-年当たり84.3人と44.3人)。

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