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1日1粒のダークチョコレートで血圧低下
18週間摂取で収縮期圧が2.9mmHg低下

 カカオを含む食品の健康利益を示した報告は複数ある。中でも、ダークチョコレートの摂取が血圧や血糖値を改善するという研究結果は注目を集めたが、いずれも1日当たりの摂取量は多かった。少量摂取でも効果は得られるのだろうか。

 ドイツCologne大学のDirk Taubert氏らは、ポリフェノール含有量の高いダークチョコレートの少量摂取が血圧に与える影響を調べる無作化試験を行った結果、小さいが有意な血圧低下が示された。詳細は、JAMA誌2007年7月4日号に報告された。

 観察研究で、カカオ含有食品の日常的な摂取と心血管死亡リスク低減は関連付けられていた。その後、2週間程度の介入研究で、高用量(ダークチョコレート100g/日以上など)のカカオは、血管内皮の機能を改善し、血圧を下げることが示された。しかし、血圧低下の仕組みは明らかではなく、さらには少量でも効果が期待できるかどうかは不明だった。

 そこで著者らは、ポリフェノール含有量が多いダークチョコレートを少量摂取した場合の血圧への影響を調べることにした。この無作為化並行群間比較試験は、ドイツDuisburgで行われた。対象となったのは、44人の成人(56~73歳、女性24人、男性20人)。高血圧前症でより高血圧域に近い血圧値(130/85から139/89mmHg)を示す、または、ステージ1高血圧(140/90~160/100mmHg)だが降圧薬は使用しておらず、血脂質量と血糖値は正常な人々だ。

 22人(平均年齢63.4歳、1日の摂取総熱量の平均は1992kcal)を6.3g/日のダークチョコレート(30kcal、ポリフェノール30mgを含む)、22人(63.7歳、1993kcal)をホワイトチョコレート(熱量は同じでポリフェノールは含まない)に割り付けた。摂取期間は18週間。食事と運動は通常通りとし、他のカカオ製品は食べないよう告げると共に、食事内容と運動内容の記録を依頼した。試験終了まで、被験者には試験の目的をはっきりと告げなかった。

 使用されたのは、Ritter Sportハーフビターチョコレート。この製品は1枚100gで16粒に割ることができる。その1粒を1日量とした。この量なら、摂取カロリー全体に占める割合が2%未満で、食事の調整は必要ないと考えられた。

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