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糖尿病性神経障害の痛み、何を処方するか
抗うつ薬と抗けいれん薬が短期的な痛みの軽減に良好

 糖尿病性神経障害の痛みの治療に用いられる薬剤の種類は多い。ガイドラインが推奨している抗うつ薬抗けいれん薬に加えて、様々な薬剤の有効性が評価されている。現時点でどの薬剤が最善なのかを明らかにするため、香港United Christian HospitalのMan-chun Wong氏らは系統的レビューを行った。詳細は、BMJ誌電子版に6月11日に報告された。

 著者らは、得られた結果を基に、以下のような治療アルゴリズムを提案している。

 最初に、カプサイシン、または、三環系抗うつ薬を投与。三環系抗うつ薬禁忌の患者については、従来型抗けいれん薬バルプロエートカルバマゼピン)を用いる。また、三環系抗うつ薬が有効でなかった患者にも、これらを試す。従来型抗痙攣薬に反応しなければ、新世代の抗けいれん薬プレガバリンガバペンチン)を使用、その後、デュロキセチンを、さらに他の治療を試みるならオピオイドを使用する。

 もちろん、糖尿病性神経障害の患者に見られる神経因性疼痛知覚異常は、血糖値管理により、進行を遅らせることができるが、それに加えて、抗けいれん薬と抗うつ薬などを用いて痛みの軽減が図られる。

 では、有痛性糖尿病性神経障害の症状軽減において、有効で安全な薬剤はどれか。著者らは、経口薬、局所治療薬と偽薬を比較した二重盲検の無作為化試験をデータベースから選出し、系統的レビューを行った。

 主要アウトカム評価指標は、痛みが50%軽減(中等度以上の改善)した患者の割合とした。また2次アウトカム評価指標として、痛みの30%軽減と有害事象による脱落も評価した。

 25件の試験を登録し、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)を用いた研究で条件を満たしたものはなかった。使用されていたのは、抗けいれん薬(1270人)、抗うつ薬(三環系、94人、デュロキセチン、805人)、オピオイド(329人)、イオンチャンネル遮断薬(173人)、N-メチル-D-アスパラギン酸拮抗薬(14人)、カプサイシン(277人)、硝酸イソソルビド噴霧薬(22人)。抗けいれん薬としては、バルプロエート、ガバペンチン、ラモトリジン、カルバマゼピン、プレガバリン、オキシカルバゼピンなどが用いられていた。

    

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