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【第19回日本アレルギー学会春季臨床大会】
喘息患者の4割がコントロール不良
約2000人を対象とした多摩地区の独自調査で明らかに

「自覚症状は良好でも、実はコントロール不良である患者が多い」と話す山崎内科医院院長の山崎博臣氏。

 患者自身は症状を「良好」と認識しているにもかかわらず、実はコントロール不良のため運動、冷気などの増悪因子による症状悪化、活動の制限などが生じている気管支喘息患者が多いことが、多摩気管支喘息QOL研究会の調査で分かった。山崎内科医院(東京都小金井市)院長の山崎博臣氏が、第19回日本アレルギー学会春季臨床大会で発表した。

 同研究会では、東京都多摩地区の医療機関に治療通院中の16歳以上の気管支喘息患者を対象に、2005年11月にアンケートを実施した。

 アンケートには、日本アレルギー学会が作成した気管支喘息用QOL調査票「Asthma Health Questionnaire-33、Japan(AHQ-Japan)」と、多摩気管支喘息QOL研究会独自の調査票(多摩アンケート)を用いた。前者は17施設876人から、後者は150施設1667人から回収した(両方回答したのは478人)。

 その結果、多摩アンケートからは、週に2回以上症状が出現している患者が40%近くに上ることが分かった。特に、吸入ステロイド薬や抗アレルギー薬など長期管理薬1種類(吸入ステロイド薬は低用量〔BDP換算で400μg以下〕)だけで治療している患者の約30%が週2回以上の症状を有しており、過小治療で症状のコントロールが十分でない実態が明らかになった。山崎氏は「こうした患者の多くは、治療をステップアップすれば症状をなくすことができるだろう。明らかに医師の治療が不十分だといえる」と警鐘を鳴らした。

「症状がない」患者の4割で咳や痰
 また、AHQ-Japanで「この7日間、全体的な生活の質(QOL)はどのようでしたか」という問いに対し、5段階のうち最も良好な状態を指す「晴ればれしている」と回答した患者は140人(21.9%)だった。また、AHQと多摩アンケートの両方に回答した478人を調べると、187人(39.1%)が「症状がない」と答えていた。



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