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【第32回日本脳卒中学会総会】
見えてきた重症脳梗塞に対するt-PAの限界
重症例にはt-PAより血管内治療

 重症の脳梗塞患者に対する血栓溶解薬アルテプラーゼt-PA)の効果は、あまり期待できない--。これは、重症患者にt-PAを投与した医師の多くが持っている感触だ。第32回日本脳卒中学会総会でも、重症例に対するt-PAの効果について、報告が相次いでいる。

 では内頸動脈や脳底動脈などの太い動脈が塞栓した重症の脳梗塞患者には、どう対処すべきなのだろうか。静岡済生会総合病院(静岡市駿河区)神経内科の吉井仁氏は、重症例に対する血管内治療の優位性を示すデータを3月22日に発表した。

 吉井氏は、2005年10月から2006年9月までに行ったt-PA使用例のうち、NIHSS(※1)が20以上の重症例17例と、過去14年間に行った血管内治療141例について、比較検討を行った。

 内頸動脈、中大脳動脈、脳底動脈のそれぞれが閉塞した患者に分けて検討したところ、t-PA使用群よりも血管内治療群の方がmRS(modified Rankin Scale)が改善した患者の割合が大きく上回る結果となった(表1)。

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