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Ann Intern Med誌から
インフルエンザに合併する心血管疾患の割合は?
米国CDCが2010~2011年から2017~2018年までの流行期の横断研究

 米国CDCのEric J. Chow氏らは、インフルエンザで入院中の成人患者に合併する急性心血管イベントについて検討し、危険因子を同定するために、横断研究を行ったところ、患者の11.7%が何らかの心血管イベントを経験しており、急性心不全と急性虚血性心疾患が多かったと報告した。結果はAnn Intern Med誌電子版に2020年8月25日に掲載された。

 米国ではインフルエンザの流行期に、14~81万人の入院患者が発生し、1万2000~6万1000人が死亡すると報告されている。もちろん呼吸器疾患がメインだが、心血管疾患もインフルエンザの合併症として重視されている。そこで著者らは、インフルエンザ入院患者に心血管疾患が合併する頻度を推定することにした。

 2010~2011年から2017~2018年までの各流行期(10月1日から4月30日まで)に、U.S. Influenza Hospitalization Surveillance Network(FluSurv-NET)に登録されていた18歳以上の入院患者で、検査による診断確定例(迅速抗原、PCR、蛍光染色、培養など)を抽出した。診療記録から、人口動態的特徴、基礎疾患、抗ウイルス薬の使用、ワクチン接種の有無、退院時の診断とアウトカム、入院日数、ICUの使用、機械的換気の使用、ECMOの使用、院内死亡などの情報を調べた。

 退院時の診断から、インフルエンザ入院患者に7種類の心血管イベント(急性心筋炎、急性心膜炎、急性心不全、急性虚血性心疾患、心タンポナーデ、心原性ショック、高血圧クリーゼ)が発生したかどうかを調べることにした。ICDコードだけでは、急性か慢性化を判別しにくい不整脈などはイベントに含めなかった。

 2010年から18年までの流行期にFluSurv-NETに報告されていた成人の入院患者は8万9999人いた。このうち退院時の診断ICDコードが確認できた8万261人を分析対象にした。年齢の中央値は69歳(四分位範囲54~81歳)だった。

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