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Ann Intern Med誌から
嗅覚が低下した高齢者の死亡リスクは高い
嗅覚検査から13年後までの累積死亡率を比較

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 高齢者には聴覚や視力の低下に加えて、嗅覚の低下も起こりやすい。スウェーデンKarolinska研究所のBojing Liu氏らは、嗅覚の低下と総死亡率、死因別死亡率の関係を検討する前向きコホート研究を行い、嗅覚が不良な高齢者では、嗅覚が良好な高齢者に比べ、10年後の総死亡リスクが46%高かったと報告した。結果はAnn Intern Med誌電子版に2019年4月30日に掲載された。

 米国の高齢者では最大25%に嗅覚の低下が見られるという報告があるが、視覚や聴覚と異なり、本人や周囲に認知されないままになっている場合が少なくない。嗅覚の低下は、患者の安全や栄養状態、QOLに影響を及ぼす。また、嗅覚低下が、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の初期症状の1つであることを示すエビデンスも蓄積されている。さらに、死亡リスク上昇との関係を示した研究も複数行われているが、これまでに行われた研究の多くは追跡期間が5年未満などの欠点をもっていた。そこで著者らは、嗅覚低下と総死亡の関係を長期にわたって検討する前向きコホート研究を計画した。

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