米California大学San Francisco校のWilliam R. Zhang氏らは、SPRINT試験の参加中に慢性腎臓病(CKD)を発症した患者と、同じ試験参加者の中から条件をマッチさせた対照群の腎臓バイオマーカーの変化を比較する研究を行い、血圧の厳格管理群にCKD発症者が多かったのは、主に降圧効果で腎血流量が減ったためであり、腎臓の組織損傷によるものではないことが示唆されたと報告した。結果はAnn Intern Med誌2018年11月6日号に掲載された。

 SPRINT試験は、糖尿病はないが心血管リスクの高い患者を対象に、収縮期血圧の厳格管理群(120mmHg未満)と標準管理群(140mmHg未満)を比較したランダム化対照試験だ。2010年11月〜2013年3月に、米国とプエルトリコの102施設で参加者を募集し、9361人の患者を組み入れた。その結果、厳格管理群の方が主要な心血管イベントと総死亡率が低かったため、ACC/AHAガイドラインに影響を与えたことで有名になった。一方で、SPRINT試験の平均3.26年の追跡期間中に、厳格管理群の128人と標準管理群34人が新規にCKDを発症したと判定された。

 SPRINT試験のCKDの診断基準は、MDRDの推定式を用いて算出した推定糸球体濾過量(eGFR)がベースライン

厳格降圧群のCKD発症率上昇は何を意味する?の画像

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