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Ann Intern Med誌から
早期RAの厳格管理にステロイド追加で関節破壊抑制
MTXベースのレジメンに追加、オランダのCAMERA-II試験

 早期の関節リウマチRA)患者に対するメトトレキサート(MTX)ベースの厳格な治療管理レジメンに、プレドニゾン10mg/日を追加すると、MTXのみを用いた場合に比べ、びらん性関節損傷の進行が抑制され、シクロスポリンや生物製剤の必要性が下がることが分かった。オランダUtrecht大学医療センターのMarije F. Bakker氏らが行った二重盲検無作為化試験の結果で、論文は、Ann Intern Med誌2012年3月6日号に掲載された。

 RAと診断された患者には速やかに適切な治療を開始することが重要だ。治療に反応しやすい「Window of opportunity」の間に疾患活動性を厳格に管理する薬物療法を行って寛解を誘導できれば、短期的予後と長期的予後のいずれも良好になると考えられている。

 厳格管理は、RAの活動性を指標として、患者ごとに投与する薬剤や用量を調整する戦略で、一定期間のうちに設定された基準まで活動性を下げる、または寛解を誘導することを目指す。ステップダウン戦略とステップアップ戦略の両方が有効だが、どちらにも利点と欠点がある。

 著者らは、抗リウマチ薬としてのステロイドの有効性は示されているが、厳格管理に用いた研究がなかったことに注目。MTXを用いた厳格管理にプレドニゾンを追加した場合の転帰への影響を調べる2年間の二重盲検無作為化試験CAMERA-IIを行うことにした。

 03~08年にオランダの7カ所の病院で患者登録を実施。87年の米リウマチ学会(ACR)の診断基準を満たした、診断から1年未満で18歳超のRA患者のうち、抗リウマチ薬とステロイドの投与歴を持たない236人を登録。MTXベースの厳格管理+偽薬(119人)またはMTXベースの厳格管理+プレドニゾン10mg/日(117人)に無作為に割り付けた。

 MTXの開始用量は10mg/週とし、葉酸0.5mg/日をMTX投与日以外に使用するよう指導した。全員にビスホスホネート、炭酸カルシウムとビタミンD3を処方した。月1回の受診時に治療に対する反応を評価し、患者ごとに用量を調整した。

 受診時には、腫脹関節数(0~38個)、圧痛関節数(0~38個)、赤血球沈降速度(ESR、1~140mm/時)、CRP値(正常域は10mg/L未満)、朝のこわばりの持続時間(0~180分)、VASスケール(1~100mm)を用いた疼痛スコアと全般的な幸福感を示すスコアを評価し、疾患活動性スコア(DAS28、スコアは0~9.3、高スコアほど疾患活動性は高い)を算出した。3カ月に1回、健康評価質問票(HAQ、スコアは0~3、高スコアほど障害レベルは高い)を用いて身体障害の程度を調べた。

 「腫脹関節数が20%超減少し、圧痛関節数、ESR、VASスコアの3項目のうち2項目以上が20%超の改善を示す」場合に、「治療に反応した」と判断した。

 このレベルの改善が見られなかった患者については、寛解達成までMTXを5mg/週ずつ増量した。「寛解」は、「腫脹関節数が0。かつ、圧痛関節数が3個以下、VASスコアが20mm以下、ESRが20mm/時間以下の3条件のうち2つ以上を達成」と定義した。MTXの用量の上限は30mg/週または最大耐用量までとし、最大耐用量を4週間投与しても寛解に至らない患者については、MTXを経口投与から皮下注射に変更、最大用量の皮下注射でも好ましい反応が得られなければ、次の段階としてシクロスポリンまたはアダリムマブを追加した。

 主要転帰評価指標は、2年後の時点で関節X線写真に見られるびらん性関節損傷の程度とし、Sharp-van der Heijdeの骨びらんスコア(SHS、スコアは0~280)を用いて評価した。

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