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Arch Intern Med誌から
ピロリ除菌は機能性ディスペプシアの症状を軽減

 機能性ディスペプシア(器質的原因が確認されない上部消化器症状)の患者にHelicobacter pylori除菌を行うと、12カ月後に症状が50%未満になる患者の割合が非除菌群よりも有意に多くなることが、ブラジルで行われた無作為化試験で明らかになった。ブラジルRio Grande do Sul連邦大学のLuiz Edmundo Mazzoleni氏らが、Arch Intern Med誌2011年11月28日号に報告した。

 これまでにも、機能性ディスペプシア患者に対するH. pylori除菌の効果を調べた研究は複数あるが、相反する結果が得られており、議論が続いていた。著者らは、ブラジルの1次医療施設1カ所で除菌の有効性と安全性を調べる二重盲検無作為化試験を行った。

 06年11月から08年6月まで患者登録を実施。プライマリケアを受診し、Roma III 分類により機能性ディスペプシアと診断されたH. pylori陽性の18歳以上の患者を、無作為に、除菌群(オメプラゾール+アモキシシリン+クラリスロマイシン)または対照群(オメプラゾール+偽薬)に割り付けて10日間投与し、12カ月後まで追跡した。スクリーニング時と12カ月時に、上部消化管内視鏡検査と標本採取、ウレアーゼ法によるH. Pylori検査を実施した。

 主要評価指標は、疾病特異的質問票(Porto Alegre Dyspeptic Symptoms Questionnaire;PADYQ:過去30日間の症状を0から44で表し、大きいほど重症)のスコアを指標として、12カ月時の症状がベースラインに比べ50%以上改善していた患者の割合に設定。2次評価指標は、患者自身による12カ月時の全般的な評価(症状が改善、変化なし、悪化)、QOLなどとした。

 条件を満たした404人(78.7%は女性、平均年齢46.1歳)のうち、201人を除菌群、203人を対照群とした。12カ月時のH. pylori陰性患者の割合は、除菌群が88.6%、対照群は7.4%だった(P<0.001)。

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