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Ann Intern Med誌から
Dダイマーが静脈血栓塞栓症の再発予測に有用
初回治療後に陰性なら再発リスクは低い

 非誘発性の静脈血栓塞栓症VTE)に対する抗凝固療法を中止する時期を見極めることは難しい。VTE再発リスクがわかれば、判断は容易になるだろう。カナダMcMaster大学のMadeleine Verhovsek氏らは、メタ分析を行い、治療中止後3週間から2カ月の時点で測定されたDダイマー値がリスクの予測に有用であること、Dダイマー陰性なら年間再発率は3.5%だが、陽性なら8.9%と有意に高いことを示した。詳細は、Annals of Internal Medicine誌2008年10月7日号に報告された。

 既知の危険因子を持たない患者に初回の非誘発性静脈血栓塞栓症(VTE)イベントが見られた場合、抗凝固療法をどの程度継続すればよいのかは明らかではない。治療期間が短いと再発率は上昇すると予想されるが、治療の不必要な延長は出血リスクとコストの上昇をもたらす。したがって、治療を続けるべき患者と、治療を継続しても利益はなくリスクのみ上昇する患者を選別することが必要だ。

 VTE再発の指標として、フィブリン分解産物であるDダイマー値が有用であることを示した研究はいくつかあったが、いずれも十分な統計学的パワーを持たず、治療中止の指標としてDダイマーが利用できるかどうかについては議論が続いていた。

 そこで著者らは、Dダイマー検査で結果が陰性となった患者と陽性の患者について、治療中止後の再発リスクを比較する系統的レビューとメタ分析を行った。

 文献データベースに2008年3月までに登録された無作為化試験または前向きコホート研究の中から、非誘発性VTE(手術後のような一過性のリスク上昇期間にある患者や、癌のように持続的にリスクを上昇させる疾患の患者ではない人に発生したVTEと定義した)に対する抗凝固療法を3カ月以上継続し、治療を中止してから3週から2カ月までの間にDダイマー値を測定していたものを選んだ。

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