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Arch Intern Med誌から
コレセベラムはインスリン療法中の血糖/脂質管理向上に有効
HbA1c値とLDL-c値が低下

 インスリン療法を受けているが血糖管理が不十分な2型糖尿病患者を対象に、胆汁酸吸着剤である塩酸コレセベラム(米第一三共の商品名:WelChol)の安全性と有効性を調べる無作為化試験を行った結果、コレセベラムが患者の血糖管理の向上とともにLDL-C値の低下も誘導、患者の心血管リスク低下に役立つことが示唆された。米国Miami大学のRonald B. Goldberg氏らの報告で、詳細はArch Intern Med誌2008年7月28日号に掲載された。

 2型糖尿病は心血管危険因子の一つだ。患者の血糖管理のレベルは、微小血管障害リスクと直接関係している。インスリン療法によって安全に血糖管理を達成することは容易ではなく、米国の調査では、目標とされる糖化ヘモグロビン(HbA1c)値7.0%未満を達成している患者の割合は37%にとどまると報告されている。血中脂質量も心血管危険因子として重要だが、やはり2型糖尿病患者の中で目標とすべきLDL-C値70mg/dLを達成している人は15.7%に過ぎないという研究報告がある。

 コレセベラムは、米国で2000年に、高脂血症患者のLDL-C濃度を下げる目的での使用が認可された。2008年初めには2型糖尿病への適応が追加承認されている。これまでに行われた無作為化試験で、経口糖尿病薬を使用している2型糖尿病患者にコレセベラムを投与すると、プラセボ群に比べHbA1c値とLDL-C値が低下することが示されていた。今回著者らは、インスリン療法を受けているが血糖管理が不十分な2型糖尿病患者を対象に、コレセベラムの効果を調べる前向き試験を行った。

 16週間の多施設二重盲検試験は、米国内50カ所、メキシコ1カ所の医療機関で、2004年8月12日から2005年12月28日まで行われた。対象となったのは、18~75歳の2型糖尿病で、インスリン治療単独またはインスリンと経口糖尿病薬を使用しているが血糖管理が不十分な患者(HbA1c値が7.5~9.5%)287人。52%が男性で平均年齢は57歳、糖化ヘモグロビン値の平均は8.3%だった。高血圧患者や冠疾患歴のある患者は除いた。中でも過体重の白人が多く、116人(40.4%)がインスリンのみ、171人(59.6%)がインスリンと経口糖尿病治療薬を併用していた。

 コレセベラム3.75g/日(147人)またはプラセボ(140人)に無作為に割り付けた。試験完了は介入群117人(79.6%)、プラセボ群114人(81.4%)。服薬遵守率は、介入群92.7%、プラセボ群94.5%だった。

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