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BMJ誌から
大豆発酵食品を多く食べる人は死亡率が低い
1日当たりの摂取量が最も多い群と少ない群の死亡率を比較したコホート研究

 国立がん研究センターの片桐諒子氏らは、各種大豆製品の摂取量が総死亡率や死因別死亡率に影響を与えるかどうかを検討する住民ベースのコホート研究を行い、大豆発酵食品の摂取量が最も多かったグループは、最も少なかったグループに比べ総死亡率が低く、納豆の摂取量が多いと心血管死亡率が低かったと報告した。結果はBMJ誌電子版に2020年1月29日に掲載された。

 これまでの研究で、大豆発酵食品の摂取が高血圧リスクを低下させ、心血管死亡率の減少に関連するという報告がある。しかし、大豆製品の総摂取量と総死亡率を調べた研究の結果には、食い違いが見られる。そこで著者らは、日本各地の地域住民約10万人の生活習慣を調査して、長期間追跡するコホート研究「The Japan Public Health Centre-based Prospective(JPHC)Study」のデータを利用して、大豆を用いた各種の食品摂取量とそれらの総摂取量が死亡率に影響を与えているかどうかを調べることにした。

 JPHCは2つのコホートで構成されている。第1コホートは全国5カ所の保健所(岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、東京都葛飾区)管内の45~64歳の住民を対象に、1990年に調査を開始した。第2コホートは6カ所の保健所(茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古、大阪府吹田)管内の45~74歳の住民を対象に、1993年に調査を開始した。それ以後は5年ごとに質問票を用いた生活習慣調査を継続し、参加者の死亡、海外への移住、15年後調査の追跡終了日のいずれかまで追跡を継続する。この研究では、2つのコホートのベースラインと5年後の生活習慣調査データを利用することにした。

 食物摂取頻度調査データの中から大豆製品(豆腐、ゆし豆腐、高野豆腐、油揚げ、納豆、豆乳、味噌)の総摂取量と、発酵性大豆食品(納豆と味噌)、非発酵性大豆食品(豆腐、ゆし豆腐、高野豆腐、油揚げ、豆乳、大豆)の摂取量を抽出、さらに、納豆、味噌、豆腐のそれぞれの摂取量も計算した。納豆以外の製品は、摂取量に基づいて参加者を五分位群に分け、最低摂取量群を基準として最高摂取量群のリスクを比較することにした。納豆だけは男女ともに1万2000人超が食べないと回答したため、それ以外の人を四分位群に分けて、食べない人と最高摂取量群を比較することにした。

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