外科手術を受けると、長期的な認知機能の低下に悪影響が及ぶ可能性が考えられている。米国Wisconsin大学のBryan M Krause氏らは、英国で行われたWhitehall IIスタディのデータを利用したコホート研究を行い、外科手術による入院は認知機能の低下に関連するが、その影響は内科疾患での入院よりも小さかったと報告した。分析結果はBMJ誌電子版に2019年8月7日に掲載された。

 脳卒中を発症した人では、それ以降の認知機能の低下が劇的に加速することが知られている。外科手術も、その後の長期的な認知機能の低下に関係すると考えられているが、これについては、対照群を設けて長期間の認知機能の変化を調べた信頼性の高い研究がなかった。人口の高齢化と共に、手術を受ける高齢者が増えていることから、手術が認知機能に及ぼす影響を明らかにする必要性は高い。

 そこで著者らは、大手術と認知機能の変化の関係について検討するために、英国のWhitehall IIスタディのデータを利用することにした。この研究は、1985~88年に当時35~55歳だったロンドンの公務員から参加者を募集している。男性6895人と女性3413人の合計1万308人の健康状態

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