静脈血栓塞栓症(VTE)を初めて発症した患者は、いつまで抗凝固療法を継続するべきかに明確な指針はなかった。カナダOttawa大学のFaizan Khan氏らは、系統的レビューとメタアナリシスを実施し、最低3カ月以上の抗凝固療法を受けたVTE初発患者が、その後に治療を中止した場合、10年後までのVTE再発リスクは累積で36%と推定した。結果はBMJ誌電子版に2019年7月24日に掲載された。

 現行のガイドラインでは、明らかな危険因子がないのに肺塞栓(PE)や近位部の深部静脈血栓(DVT)を起こした患者で、出血リスクが大きくない場合には、無期限の抗凝固療法を推奨している。しかし、抗凝固療法を継続した場合の長期間の出血リスクと、長期間のVTE再発リスクを調べた研究が少ないため、エビデンスレベルは弱い。そのため、誘発因子がないのに始めてVTEを起こした患者に対して、抗凝固療法は3~6カ月で中止してよいのか、無期限に続けるべきかも判断の決め手に欠けていた。

 そこで著者らは、初回の非誘発性VTE後に一定期間の抗凝固療法を受けた患者を長期間追跡し、治療中止以降の再発率の変化を調べることが、リスクとベネフィットを考慮する上で重要だと考

VTE患者が抗凝固療法を中止した場合の再発率の画像

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