薬が効かない耐性菌を減らすために、抗菌薬の処方を減らすための努力が各国で続けられている。英国Imperial College LondonのMyriam Gharbi氏らは、NHSのデータベースを利用した後ろ向きコホート研究を行い、高齢者尿路感染症(UTI)の場合は、受診日のうちに抗菌薬を処方した方が、60日以内の血流感染と総死亡率を減らせると報告した。結果はBMJ誌電子版に2019年2月27日に掲載された。

 UTIは高齢者に最も多く見られる細菌感染症であり、65歳以上の住民から最も多く検出される病原体は大腸菌だ。重症度は、自然治癒する軽度のものから、死亡率20~40%の敗血症に至るまで幅広い。若い人に比べると、高齢者では典型的な臨床経過や局所症状を伴わないことが多く、無症候性の菌血症患者も増えており、診断を困難にしている。

 診断が確定する前に、抗菌薬を経験的投与する機会が多いUTIでは、不要な抗菌薬投与が多いことが問題視されている。薬剤耐性菌の増加は世界的な問題となり、英国でもプライマリケアでの抗菌薬の処方削減をめざす努力が行われた。その結果、最近の研究で2004~2014年に、プライマリケアを受診した英国のUTIの

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