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BMJ誌から
メチルフェニデートはADHDに効果があるのか?
有効性と安全性に関する質の高いエビデンスはない

 注意欠損/多動障害ADHD)に対するメチルフェニデート投与の有効性は示唆されるものの、ほとんどのランダム化比較試験に何らかのバイアスが認められ、アウトカムの質は非常に低く、治療効果の程度は明らかではないとする研究が報告された。これはデンマークRegion Zealand PsychiatryのOle Jakob Storebo氏らが、コクランハンドブックとPRISMAガイドラインを用いて、ランダム化比較試験を対象に系統的レビューとメタアナリシスを行ったもの。結果はBMJ誌電子版に15年11月25日に報告された。

 メチルフェニデートは50年以上にわたって注意欠損/多動障害(ADHD)の治療に用いられているにもかかわらず、その効果と安全性に関する質の高い系統的レビューは行われていなかった。著者らは、小児と思春期のADHD患者に対するメチルフェニデートの投与がもたらす利益と害を明らかにするため、コクランセントラル、Medline、Embase、CINAHLといった電子データベースに2015年2月までに登録されたランダム化比較試験で、3歳から18歳までのADHD患者をメチルフェニデート群とプラセボ群もしくは介入なし群に割り付けて追跡していた研究を選んで解析した。

 主要評価項目はADHDの症状(注意障害、多動性、衝動性)と重篤な有害事象(生命を脅かす、または入院が必要な、入院期間を延長させるイベントで、持続するまたは主要な障害をもたらしたもの、患者の命を救うために介入が必要になった重要な臨床イベントなど)に設定した。副次的評価項目は、重篤では無い有害事象、家庭と学校での一般行動、QOLを設定した。研究の質はGRADE(エビデンスの質と推奨の強さを系統的にグレーディングするアプローチ)を用いて評価した。

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