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BMJ誌から
最も有効な子宮収縮抑制薬はプロスタグランジン阻害薬とCa拮抗薬か
米国で行われたネットワークメタ分析の結果

 早産しそうな妊婦の出産を遅らせるために用いられる様々な子宮収縮抑制薬のうち、最も有効で安全な薬剤を特定するために行われた系統的レビューとネットワークメタ分析で、プロスタグランジン阻害薬カルシウム(Ca)拮抗薬が、偽薬などの対照群に比べて最も有効であることを示唆するデータが得られた。米Indiana大学のDavid M Haas氏らが、BMJ誌電子版に2012年10月9日に報告した。

 子宮収縮抑制薬にはいろいろな種類があり、作用機序も、有害事象プロファイルもそれぞれ異なる。著者らは、コクランセントラル、Medline、Medline In-Process、Embase、CINAHLに12年2月17日までに報告された、早産の危険性がある女性に子宮収縮抑制薬を投与した無作為化試験の中から、実薬同士を比較したもの、実薬と偽薬または標準治療を比較したものを選出した。

 それらの中から、妊婦に関する転帰評価指標として、48時間以上の分娩遅延を達成した妊婦の割合、有害事象の発生率と、分娩が7日延期された妊婦の割合、分娩が妊娠37週以降になった妊婦の割合、分娩が遅れた日数の平均などの情報を抽出した。

 胎児の転帰評価指標としては、新生児呼吸窮迫症候群と死亡、出生体重、慢性肺疾患または気管支肺異形成症、胎児敗血症、脳室内出血、壊死性腸炎、高ビリルビン血症、動脈管早期閉鎖などに関する情報を得た。

 ネットワークメタ分析は、薬剤のクラスエフェクトの分析を目的として、ランダム効果モデルを用いて実施した。主要評価指標は、分娩の48時間遅延に成功した患者の割合とした。48時間という時間枠は、最も多くの研究で報告されていた転帰であり、これが達成できれば、胎児の肺成熟を促す出生前の妊婦へのステロイド療法を完了できる。または、3次病院に移送する時間的猶予が与えられる。2次評価指標は、新生児死亡、新生児呼吸窮迫症候群、母親に現れた有害事象に設定した。

 割り付け群は、対照群(偽薬または子宮収縮抑制薬を用いない標準治療)と実薬群(7つのクラスの子宮収縮抑制薬のいずれかを用いた治療)とした。具体的には、β刺激薬(リトドリン、テルブタリン、ニリドリン〔nylidrin〕、サルブタモール、フェノテロール、ヘキソプレナリン、イソクスプリン)、カルシウム拮抗薬(ニフェジピン、ニカルジピン)、硫酸マグネシウム、硝酸薬(ニトログリセリン、一酸化窒素)、オキシトシン受容体拮抗薬(アトシバン、バルシバン〔barusiban〕)、その他(アルコール、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、子宮収縮抑制薬を併用)、プロスタグランジン阻害薬(インドメタシン、セレコキシブ、スリンダク、ケトロラック、ロフェコキシブ)に分類した。

 子宮収縮抑制療法について報告していた無作為化試験の中から、条件を満たした95件を選んだ。26%が偽薬群を設けており、63%はβ刺激薬、31%が硫酸マグネシウム、31%がカルシウム拮抗薬、19%がプロスタグランジン阻害薬、14%がオキシトシン受容体拮抗薬、4%が硝酸塩、5%がその他の薬剤を使用していた。

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