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BMJ誌から
油料理を多く食べても冠疾患リスクは上昇しない
オリーブ油かひまわり油を使うスペイン人コホート研究の結果

 揚げ物や、たっぷりの油を使って焼いたり炒めたりした料理は、健康に悪影響を及ぼすと考えられている。だが、スペインMadrid大学のPilar Guallar-Castillon氏らは、スペイン人を対象とする前向きコホート研究で、揚げ物などの油料理の摂取量と冠動脈イベント、全死因死亡の間に有意な関係はないことを明らかにした。使用されていた油の大部分はオリーブ油またはひまわり油などの植物油だった。論文は、BMJ誌電子版に2012年1月24日に掲載された。

 揚げ物などの摂取は、肥満をはじめとするさまざまな心血管危険因子と関連している。だが、心血管リスクとの直接的な関係を調べた研究はほとんどないことから、著者らは、European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition(EPIC)スタディに登録されたスペイン人のコホートを対象として、油料理の摂取量とその後の冠動脈イベント、全死因死亡との関係を調べることにした。

 ベースラインの1992~96年に冠動脈疾患でなかった29~69歳の4万757人を、2004年末まで追跡した。ベースラインで、食事歴質問票を用いた面接調査を実施し、過去1年間のうちの典型的な1週間の食事の内容と量を明らかにした。食事以外の変数として、人口統計学的要因、学歴、喫煙歴、身体活動歴、病歴、女性の場合は閉経前か後か、経口避妊薬またはホルモン補充療法歴などについて尋ねた。身体測定を行い、BMIを求めた。

 評価指標は冠動脈イベントと全死因死亡とし、入院記録、心筋梗塞登録、死亡登録などからイベント発生を同定した。

 1日の油料理摂取量の平均は138gで、吸収された油の量は14gだった。1日の摂取量の幅は広く、男性では0~817g、女性では0~657gだった。登録者の62%がオリーブオイルを、残りはひまわり油または他の植物油を用いていた。

 追跡期間の中央値は11年で、冠動脈イベントは606件発生。466件が心筋梗塞、140件が血行再建術を必要とする狭心症だった。全死因死亡は1135人だった。

 油料理摂取量に基づいて登録者を4等分した。摂取量が最も少ない群(最低摂取群、1日の油料理摂取量の平均は47.0g)は1万188人、2番目に少ない群(第2摂取群、105.7g)は1万190人、3番目に少ない群(第3摂取群、158.4g)は1万190人、最も多い群(最高摂取群、249.6g)は1万189人だった。

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