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BMJ誌から
前兆のある片頭痛が10年以上続く患者は1.3%
一般成人を30年追跡したコホート研究の結果

 一般の成人集団を30年追跡したコホート研究で、1年間に成人の半数弱がなんらかの頭痛を経験していること、ただし、前兆のある片頭痛でも、10年以上続く患者は1.3%であることが明らかになった。米国立衛生研究所(NIH)のKathleen R Merikangas氏らが、BMJ誌2011年9月10日号に報告した。

 片頭痛やそれ以外のタイプの頭痛の1年有病率に地域差はなく、成人の10%が片頭痛を、38%が緊張性頭痛を経験すると推定されている。また、前兆のある片頭痛の生涯有病率は2.0~2.3%といわれてきた。

 著者らは、一般の人々から成るコホートを30年にわたって前向きに追跡し、前兆のある片頭痛、前兆のない片頭痛、緊張性頭痛、その他の頭痛の罹患率や症状の持続性、医療の利用状況などを調べた。

 スイスのチューリッヒコホートスタディ(チューリッヒ州在住の4547人を1978年に登録)の登録者から、19~20歳の591人(男性が292人)を選び、30年間に7回、訪問面接を行った。女性は21歳、23歳、28歳、30歳、35歳、41歳、50歳の時点、男性は20歳、22歳、27歳、29歳、34歳、40歳、49歳の時点で調査担当者が登録者の自宅を訪問した。面接時には過去12カ月間に頭痛を経験したかどうかを尋ね、イエスと回答した患者については、頭痛の種類を同定するため、さらに質問を行った。さらに、頭痛の重症度や生活に及ぼす影響、医療サービスを利用したかどうか、市販薬の使用などに関しても質問した。過去1年間の頭痛の経験の有無にかかわらず、前回の面接から今回までの間に頭痛があったかどうかも確認した。

 全体の43%が7回の面接を完了した。6回を完了したのは55%、5回は66%、4回が75%、3回が83%で、91%が2回以上面接を受けていた。

 1年間の平均有病率は、前兆のある片頭痛が0.9%(女性が1.4%、男性が0.5%)、前兆なしの片頭痛が10.9%(15.1%と6.8%)、緊張性頭痛が11.5%(12.5%と10.4%)、その他の頭痛は23.0%(25.5%と20.1%)、頭痛なしは53.7%(45.5%と62.2%)となった。

 30年の期間有病率は、前兆のある片頭痛が3.0%(女性は3.9%、男性は2.1%)、前兆のない片頭痛は36.0%(50.7%と20.7%)、緊張性頭痛は29.3%(24.6%と34.1%)、その他の頭痛が20.4%(14.2%と26.8%)、頭痛なしは11.3%(6.6%と16.3%)だった。

 前兆のない片頭痛の有病率は年齢と共に上昇を示したが、緊張性頭痛の有病率は20代と30代で上昇し、40代で最も高くなっていた。

 片頭痛(前兆あり+前兆なし)の罹患率の加齢に伴う変化をカプランマイヤー法を用いて分析したところ、女性では20代で罹患率が急激に上昇していた。一方、男性では、罹患率の上昇は女性に比べて非常に緩やかだった。

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