日経メディカルのロゴ画像

BMJ誌から
ドロスピレノン含有経口避妊薬の静脈血栓塞栓症リスクは高い
レボノルゲストレルを含む製品の2~3倍

 ドロスピレノンを含む経口避妊薬の使用者の非致死的特発性静脈血栓塞栓症VTE)のリスクは、レボノルゲストレルを含む経口避妊薬の2~3倍であることが、2つの研究グループが別々に行った研究で明らかになった。論文はいずれもBMJ誌2011年4月30日号に掲載された。

 エストロゲンとドロスピレノンを含む第3世代の経口避妊薬が登場して以降、これらの製品は、それまでの経口避妊薬よりVTEリスクを高める可能性があることを示唆した報告が複数あったが、質の高い研究はなかった。このほど、2つの研究者グループが、英国のデータと米国のデータを利用してほぼ同じ内容の研究を行った。

英国のデータでは非致死的VTEリスクが3倍に
 1つ目の研究は、ニュージーランドOtago大学のLianne Parkin氏らによるもの。ドロスピレノンを含む経口避妊薬と、レボノルゲストレルを含む経口避妊薬の現在の使用者について、非致死的な特発性VTEのリスクを比較するネステッドケースコントロール研究を行った。

 英国の一般開業医の診療データベースから、VTEの危険因子を持たない、また経口避妊薬を処方するかどうかの判断に影響を及ぼす病歴を持たない15~44歳の女性で、エストロゲン30μg+ドロスピレノンまたはエストロゲン30μg+レボノルゲストレルを含む経口避妊薬の使用を02年5月~09年9月に開始または再開した人々を選出した。初回VTEと診断された女性をケースとし、ケース1人当たり4人のコントロールを選んだ。コントロールは、出生年、データベース登録期間、かかりつけ医が一致する女性とした。

 主要評価指標は、非致死的特発性VTE罹患のオッズ比と罹患率比に設定。

 経口避妊薬の現在の使用者で非致死的特発性VTEと診断されたのは61人、マッチするコントロールは215人見つかった。ケースの17人(28%)とコントロールの26人(12%)がドロスピレノンを含む経口避妊薬の現在の使用者で、ケースの44人(72%)とコントロール(88%)の189人がレボノルゲストレルの現在使用者だった。

 ケースコントロール分析では、ドロスピレノンの現在の使用はレボノルゲストレル使用に比べ非致死的特発性VTEのリスクを3.3倍にしていた。BMIで調整したオッズ比は3.3(95%信頼区間1.4-7.6)。静脈瘤の既往や喫煙歴、抗うつ薬使用歴などを調整に加えてもオッズ比は3.1(1.3-7.5)とほぼ変化しなかった。

 リスクは年齢が低い方が大きく、35歳未満の女性のオッズ比は3.7(1.3-10.7)、35歳以上では2.8(0.7-10.7)となった(交互作用のP=0.7)。

 10万人-年当たりの粗の罹患率は、ドロスピレノン使用者が23.0(13.4-36.9)、レボノルゲストレル使用者が9.1(6.6-12.2)で、年齢調整した罹患率比は2.7(1.5-4.7)となった。

この記事を読んでいる人におすすめ