日経メディカルのロゴ画像

BMJ誌から
5つの良好な生活習慣が大腸癌を予防する

 西洋型の生活習慣が普及したために日本でも大腸癌が増えたのではないかといわれている。デンマーク対癌協会のHelene Kirkegaard氏らは前向きコホート研究を行い、シンプルで一般的なライフスタイル指針、すなわち、非喫煙、適度な運動、適量の飲酒、大きすぎない腹囲、健康的な食事内容という5要因を満たした生活と大腸癌罹患の関係を調べた。得られたデータは、集団全体がこれら指針に沿った生活をすれば、大腸癌罹患が23%減ることを示唆した。論文は、BMJ誌2010年11月6日号に掲載された。

 著者らはデンマークの中年男女を対象に、好ましい生活習慣が実践できていたかどうかと大腸癌リスクの関係を調べ、さらに、好ましくない生活習慣に起因する大腸癌がどの程度存在するのかを推定しようと考えた。

 93~97年にDiet, Cancer and Health Cohort Studyに参加したCopenhagenとAarhusに住む5万5487人を分析対象とした。ベースラインで50~64歳、癌の既往がない男女で、生活習慣や健康状態、社会的な要因などに関する情報や、過去12カ月の各種食品の摂取頻度に関する情報が収集されていた人々だ。

 ライフスタイル指針は、大腸癌危険因子に関する知見と、健康を維持するために役立つとして国際的に推奨されている好ましい生活習慣を組み合わせて著者らが作成した。ベースラインで以下の項目を満たしているかどうかを尋ねて、1項目ごとにYesなら1ポイントを加算した。

 (1)非喫煙者である。
 (2)1日に30分以上運動する、または体をある程度動かす職業に就いている(郵便配達など)、あるいは身体活動量の多い職業に就いている(林業など)。
 (3)飲酒量が女性で7ドリンク/週、男性では14ドリンク/週以下。
 (4)腹囲が女性で88cm未満、男性では102cm未満。
 (5)健康によい食事をとっている(以下の4項目の全てが満たされていれば1ポイントとした。野菜と果物を合わせて600g/日以上摂取、赤身肉と加工肉は500g/週以下、食物繊維は摂取熱量1MJ(239kcal)当たり3g以上、エネルギー摂取の総量に占める脂肪由来エネルギーの割合(=脂肪エネルギー比率)が30%以下)。

 スコアの合計が0は「最も不健康」、5は「最も健康」と判断した。

 全員をメラノーマ以外の何らかの癌の診断を受けるまで、または、死亡、転居、もしくは06年4月27日の試験終了まで追跡した。

 主要アウトカム評価指標は、ライフスタイル指針の実践度と大腸癌リスクの関係とし、Cox回帰モデルを用いて分析した。交絡因子候補として、癌家族歴(1親等の親族)、学歴(7年以下、8~10年、10年超)、非ステロイド性抗炎症薬の使用、女性のホルモン補充療法歴などで調整した。

この記事を読んでいる人におすすめ