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BMJ誌から
β遮断薬の予防投与と行動療法で片頭痛が軽減

 片頭痛を繰り返す患者を対象とする無作為化試験で、最適化された急性期治療にβ遮断薬の予防的投与と片頭痛管理のための行動療法を追加すると、片頭痛発作の発生を減らせることが明らかになった。米Ohio大学のKenneth A Holroyd氏らが、BMJ誌2010年10月9日号に報告した。

 著者らは、片頭痛の管理において、β遮断薬の予防的投与、片頭痛管理のための行動療法、またはそれらの組み合わせが、最適化された急性期治療を受ける患者の転帰を向上させるかどうかを調べるため、無作為化試験を計画。米国オハイオ州の片頭痛外来2カ所で01年7月から05年11月まで実施した。

 18~65歳で、前兆のある、または前兆のない片頭痛を繰り返す管理不十分な患者を登録。5週間のランイン期間に患者ごとに急性期治療を最適化した。その間に、片頭痛の重症度の基準を満たした、すなわち生活に支障を来す片頭痛が30日間に3回以上あった(平均5.5回/30日)232人(平均年齢38歳、79%が女性)を選んで、以下の4つの予防戦略に割り付けた。β遮断薬(53人)、偽薬(55人)、行動療法と偽薬(55人)、行動療法とβ遮断薬の併用(69人)。

 治療の最適化はトリプタンを基本として、イブプロフェンと制吐薬のメトクロプラミドを必要に応じて追加した。レスキュー薬としてステロイドなどの投与を認めた。

 行動療法群には3カ月以上にわたって10回のセッションを行い、マニュアルを用いてさまざまな片頭痛管理スキルを教え、患者ごとの内容調節も行った。具体的には、患者は、段階を踏みながら病気に関する理解を深め、リラクゼーション法を学び、片頭痛の前兆とトリガーにどう対処するかを知り、管理法を習得、さらに音声ガイドやワークブック、患者本人に合わせた片頭痛管理計画などを受け取った(書籍「Psychological Approaches to Pain Management, Second Edition: A Practitioner's Handbook」Turk D, Gatchel R, eds.に詳細が書かれている)。

 患者は頭痛と関連する症状、使用した薬剤を割り付けから16カ月間記録し、著者らはそこに書かれた情報を分析した。

 主要アウトカム評価指標は、割り付けから10カ月の時点の、30日間の片頭痛発生回数(前回の頭痛から痛みがない状態が24時間以上継続した場合に新たな片頭痛発作と判断する)、2次評価指標は、30日間に片頭痛発作があった日数と片頭痛特異的QOLスコア(合計は14から84で、数字が大きいほどQOLへの影響が大きい)、10カ月後の時点で臨床的に意義のある改善(30日間の片頭痛発生回数が半減)がみられた患者の割合に設定された。

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