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BMJ誌から
ビスホスホネートはやはり食道癌リスクを高める?

 ビスホスホネートの処方歴がある患者の食道癌リスクは、処方歴のない患者の1.3倍、10回以上の処方を受けていた患者では約2倍―。そんな大規模ケースコントロール研究の結果を、英Oxford大学のJane Green氏らがBMJ誌2010年9月11日号に報告した。

 骨粗鬆症の予防と治療を目的としてビスホスホネートを服用する患者には、消化不良や悪心、腹痛などの消化器系有害事象が発生しやすい。一部には食道粘膜炎や食道潰瘍も見られる。

 これまでにも、食道癌とビスホスホネートの関係を示す報告や、この関係を否定する報告がいくつかあった(参考記事)。著者らは、経口ビスホスホネート薬使用者では食道癌リスクが上昇するが、胃癌や大腸癌のリスクは上昇しないという仮説を立て、これを検証するためにネステッドケースコントロール研究を行った。

 英国の一般開業医研究データベース(UK General Practice Research Database、プライマリケアを受診した患者約600万人に関する診療情報を前向きに登録している)から処方情報などを得た。まず、40歳以上の男女で、95~05年に食道癌、胃癌、大腸癌のいずれかと診断されたケース(それぞれ2954人、2018人、1万641人。全体では診断時の平均年齢は72歳、43%が女性)を選出。次に、ケース1人につき5人のコントロール(年齢、性別、かかりつけ医、観察期間が一致。計7万7750人)を探した。

 それらの人々のビスホスホネート処方の有無を調べ、処方あり群については処方回数と処方期間(観察期間中の最初の処方から最後の処方まで)を調べた。ビスホスホネート処方の目的がパジェット病または癌の骨転移だった患者は除外した。

 主要アウトカム評価指標は、食道、胃、大腸の侵襲性の癌の相対リスクとし、喫煙歴、飲酒歴、BMIで調整した。

 観察期間の平均は7.5年だった。

 分析対象となった人々の約3%(ケースの415人とコントロールの2170人)にビスホスホネート処方歴があった。

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