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BMJ誌から
頭部MRIの高信号域は脳卒中や認知症リスクを予測する

 頭部MRIのT2強調画像において脳白質に見られる高信号域の大きさが、脳卒中認知症、死亡リスクの予測に役立つことが明らかになった。英St George's 大学のStephanie Debette氏らが、メタ分析の結果をBMJ誌2010年8月7日号に報告した。

 MRI画像上の高信号域は、64歳前後の一般集団では11~21%に、82歳では94%に見られると報告されている。さらに、心血管危険因子を保有する人に多く見られる、症候性の脳血管疾患の患者で顕著であるといった報告もある。

 高信号域の存在と脳卒中や認知症、死亡との関係を調べた研究はこれまでに複数あったが、一貫した結果は得られていなかった。そこで著者らは、系統的レビューとメタ分析を行った。

 PubMedに1966年から2009年9月23日までに登録された文献の中から、MRIによって検出される脳白質の高信号域と、脳卒中、認知症、認知機能低下、死亡の関係を調べた前向きの長期的な研究を選出した。

 46件の研究が条件を満たした。脳卒中との関係を調べた研究は12件、認知機能低下との関係を調べた研究は19件、認知症との関係を調べた研究は17件、死亡について調べた研究は10件だった(1つの研究で複数のアウトカムについて評価しているものがあった)。

 メタ分析の対象になったのは22件で、脳卒中9件、認知症9件、死亡8件。分析結果は、大きな高信号域が、脳卒中、認知症、死亡のリスク上昇を示すことを明らかにした。

 脳卒中について評価していたすべての研究を対象にメタ分析を行うと、高信号域のハザード比は3.5(95%信頼区間2.5-4.9)だった。一般集団とハイリスク集団に分けると、一般集団(6件)ではハザード比は3.1(2.3-4.1)、ハイリスク集団(3件)ではハザード比は7.4(2.4-22.9)となった。

 1件の研究が高信号域の経時的拡大と脳卒中発症の関係を調べていた。ラクナ梗塞、頭痛、またはめまいの経験がある89人の患者のうち、ベースラインと4.3年後を比較して高信号域が拡大していたグループでは、そうでない患者に比べ脳卒中リスクが高かった。

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