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BMJ誌から
捻挫後早期にリハビリを行うと関節機能の改善が早まる

 足関節(足首)の捻挫から1~2週間に積極的なリハビリを行うと、関節機能の回復が早まることが、無作為化試験で明らかになった。アイルランドUlster大学のChris M Bleakley氏らが、BMJ誌2010年5月22日号に報告した。

 筋骨格系の外傷で最も多いのが足関節の捻挫だが、最適な治療法は明らかではない。一般には、保護(Protection)、安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)からなるPRICE処置またはRICE処置が広く用いられているが、これらは炎症を抑制するためのもので、積極的な治療とは言えない。反対に、早期に患部を積極的に動かし、体重負荷を与える機能的治療を行った方が回復は早まる可能性も示唆されていた。

 そこで著者らは、捻挫後、現時点で標準的に用いられているPRICEを中心とするケアを行う方法と、早期に機能的なリハビリテーションを行う方法について、関節機能回復への影響を比較する評価者盲検の無作為化試験を実施した。

 対象は、Royal Victoria病院の救急/事故部門またはUlstger大学のスポーツ外傷クリニックを07年7月から08年8月までに受診した16~65歳の患者のうち、グレード1または2の足関節捻挫で、捻挫発生から7日未満の患者。101人を登録し、無作為に、早期介入(50人)または標準ケア(51人)に割り付けた。靱帯の完全断裂があるグレード3の患者などは除外した。

 ベースラインから1週後(7日目)までは、両群に、冷却と圧迫の方法を記したリーフレットを配布した。これに加え、早期介入群には、治療的運動を実施するよう指導した。約20分間を要する運動(座位での足首の回転、足関節の曲げ伸ばし、下肢の屈曲と伸展、立位での下腿三頭筋のストレッチなどを一定回数行う)を1日3回実施し、実施したかどうかを日記に記入して1週間後の受診時に提出するよう依頼した。これらの運動は、足関節可動域の回復、足首の筋肉組織の強化と、正常な感覚運動制御の回復を目的としていた。原則としてテーピングやブレーシングは行わなかった。

 1週後(7日目)から4週後までは、両群ともに、筋肉の強化、神経筋トレーニング、スポーツ特異的な機能訓練に焦点を当てた足関節のリハビリを週1回30分行うよう指示した。

 主要アウトカム評価指標は主観的な足関節機能(自己記入式質問票を用いた下肢機能尺度の評価。スコアの最大は80で、高値は機能良好を示す)とし、2次評価指標は、安静時と活動時の疼痛や腫脹、身体活動レベルなどに設定。これらの評価は、ベースラインと、1週後、2週後、3週後、4週後に実施した。分析はintention-to-treatで行った。

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