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BMJ誌から
小児の喘息発作に対する自宅での経口ステロイド投与は有効

 学齢期の小児の急性喘息エピソードに対して、患児の親が自宅で短期の経口ステロイド投与を行うと、偽薬に比べ昼間と夜間の症状が軽くなり、欠席日数も減ることが明らかになった。オーストラリアGeelong病院のPeter J Vuillermin氏らが行った無作為化試験によるもので、論文は、BMJ誌2010年3月6日号に報告された。

 急性喘息は救急部門受診や入院の主な原因の1つだ。学齢期の小児の急性喘息エピソードには、受診後の経口ステロイド治療が有効だが、投与開始が遅れると効果は低下する。ゆえに、症状発現時に家庭内で治療を開始する方法は有益と考えられ、オーストラリアでは、親による経口ステロイド治療が広く行われている。

 一方で、喘息の小児に対するステロイド適用が増えると、身長の伸びが抑制される可能性があり、親の手による経口ステロイド治療の利益とリスクは慎重に評価しなければならない。

 そこで著者らは、二重盲検の無作為化クロスオーバー試験を行い、親が小児の急性喘息エピソードに対して短期の経口ステロイド治療を行う方法の有効性を評価しようと考えた。

 オーストラリアのビクトリア州で、過去1年間に、気管支拡張薬を24時間以上必要とする急性喘息エピソードを4回以上経験していた5~12歳の小児を登録。エピソードとエピソードの間の症状の有無は問わなかった。

 割り付けは患児を対象とせず、喘息のエピソードを対象とした。エピソードごとに個々の患児がステロイド(プレドニゾロン1mg/kg/日)または偽薬を交互に用いることになるよう割り付けた。

親には以下のように指示した。これまでの経験から、今回の発作がより重症であると思ったら、または発作治療薬(レリーバー)を6~8時間適用しても症状の改善が見られなかったら、迅速に試験薬の使用を開始し、症状を観察しながら3~5日間投与を継続する。

 なお、試験薬投与が連続的に行われないよう、前回の投与開始から最低14日、および、前回の投与中止から最低7日の間隔がなければ、再び試験薬を使用しないよう指示した。

 主要アウトカム評価指標は、7日間の昼間の症状スコアの平均とした。これは「今日の昼間、どの程度の息苦しさを感じましたか」という問いにして、「全くなし」(スコア0)、「少し」(スコア1)、「時々」(スコア2)、「かなりの時間」(スコア3)、「ほとんどの時間」(スコア4)、「常に」(スコア5)のいずれかから患者が選択し記録したものを基に評価した。

 2次アウトカム評価指標は、7日間の夜間の症状スコアの平均(昼間と同様に、喘息によって目覚めた回数が0回がスコア0、1回がスコア1、2回以上がスコア2、全く眠れなかった場合をスコア3とした)、試験薬の投与開始から7日間の医療機関受診の有無(健康関連リソースの使用の指標とした)、学校を欠席した日数などに設定した。

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