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BMJ誌から
妊娠初期のスクリーニングでダウン症新生児が半減
デンマークでの全国的スクリーニングの結果

 デンマークでは、2004年から、妊娠初期3カ月までの妊婦を対象にダウン症の複合リスク評価を行い、陽性と判定された妊婦には侵襲的検査を勧めるという、全国的なダウン症スクリーニングを行っている。デンマークCopenhagen大学のCharlotte K Ekelund氏らは、このスクリーニングの影響により、ダウン症の新生児数と侵襲的出生前検査の適用件数がいずれも半減したことを明らかにした。詳細は、BMJ誌電子版に2008年11月27日に報告された。

 2004年9月、デンマークのNational Board of Healthは、出生前スクリーニングと診断に関する新たなガイドラインを発表した。ここには、妊婦に出生前検査の方法に関する情報を与え、本人が望むなら妊娠初期3カ月間にダウン症の複合リスク評価を行う、という内容が含まれていた。

 複合リスク評価は、妊婦の年齢、超音波検査で検出される後頭部浮腫(nuchal translucency)(注)の状態、血清中の遊離ヒト絨毛性ゴナドトロピンβサブユニット(Free β-HCG)と妊娠関連血漿タンパク質(pregnancy associated plasma protein A:PAPP-A)の値に基づいて行われる。

 リスク評価の結果は、ダウン症児を妊娠している確率(例えば1250分の1など)の形で妊婦に告げられる。リスクがカットオフ値(300分の1など)を超えた場合には、羊水穿刺、絨毛生検といった侵襲的な診断法が提案される。

 導入時には、このリスク評価によりダウン症児の90%を検出でき、疑陽性率は5%と推定されていた。

 それ以前の同国のガイドラインは、35歳以上の妊婦で、妊娠中期の血清トリプルマーカー(αフェトプロテイン、非抱合型エストリオール、ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の値がダウン症児を妊娠しているリスクを示した場合、または遺伝的にハイリスクの妊婦に対して、羊水穿刺または絨毛生検を提案してきた。

 著者らは、新たに導入されたスクリーニング戦略が、ダウン症の新生児の数、羊水穿刺と絨毛生検の実施件数などに及ぼした影響を評価するために集団ベースのコホート研究を行った。 

(注)超音波検査による後頭部浮腫(nuchal translucency)は、正常な胎児にも見られることがあるが、画像上で浮腫が厚い場合には染色体異常、特にダウン症を引き起こす21番染色体のトリソミーが存在する可能性は上昇する。

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