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ブルセラ症に対する第1選択は3剤の長期併用
ドキシサイクリン+リファンピシン+ゲンタマイシン(3/18 訂正)

 人畜共通感染症であるブルセラ症の治療は、ドキシサイクリンリファンピシンゲンタマイシンの3剤を長期間併用する方法が最善であることが、メタ分析で示唆された。イスラエルBeilinson病院のKeren Skalsky氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版に2008年3月5日に報告された。

 ブルセラ症の罹患率は、英米では100万人当たり0.3人程度だが、流行地域では1000人当たり1人を超える。症状の持続期間を短縮するとともに、再発を予防し、関節炎、仙腸骨炎、脊椎炎、脳炎、心内膜炎、精巣・精巣上体炎、流産などの合併症を回避するために治療が行われる。世界保健機関(WHO)の治療ガイドラインでは、2剤併用(ドキシサイクリンとリファンピシン)で6週間投与が推奨されているが、これは1986年版以降、改訂が行われていない。一方で近年では、3剤を併用する方が有効だとする報告も出てきた。

 著者らは、何種類の薬剤をどのように組み合わせて、どの程度の期間投与すべきかを明らかにするために、ヒト・ブルセラ症に対する異なる抗菌薬レジメンと治療期間について評価した無作為化試験と準無作為化試験を対象に、系統的レビューとメタ分析を行った。

 対象患者は、血液または骨髄液の培養により陽性、または、病原体曝露歴があり臨床徴候が見られ、血清学的にも陽性が確認された成人または小児とし、各種データベースから該当する研究を選出した。その結果、30件の研究、77群が条件を満たした。追跡期間は3~36カ月だった。

 主要アウトカムは初期治療の失敗または再発に設定した。2次アウトカムは、効果なしまたは副作用による治療中止、あらゆる有害事象などとした。

 テトラサイクリン-ストレプトマイシンとテトラサイクリン-リファンピシンを比較していたのは13研究で対象者は1058人。ストレプトマイシンの投与期間は比較的短く、14~21日だった。一方、テトラサイクリンとリファンピシンは30~45日間投与されていた。

 治療失敗はテトラサイクリン-リファンピシン群で有意に高かった(相対リスク2.30、95%信頼区間1.65-3.21)。主な理由は再発率の高さにあった(2.86、1.84-4.43)。さらにテトラサイクリン-リファンピシン群では治療中止も多かった(1.43、1.03-2.00)。しかし、有害事象と有害事象による治療中止の頻度は両群間で同等だった。なお、内耳神経毒性はテトラサイクリン-ストレプトマイシン群にのみ見られた(262人中6人)。

 サブグループ解析で、テトラサイクリン-リファンピシンの治療失敗リスクは、血液または骨髄液の培養で陽性結果となった患者(2.79、1.53-5.08)、合併症のある患者(2.63、1.41-4.93)でも有意に高いことが明らかになった。

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