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発表直後の論文の被引用回数を予測できるか
発表から3週間以内に得られる要因を組み合わせれば予測可能

 日々発表される膨大な数の論文の中から、臨床的に重要な論文を見いだし、広く紹介することは難しい。カナダMcMaster大学のCynthia Lokker氏らは、論文発表時から3週間後までに得られる、論文に関する情報とジャーナルの特性を組み合わせれば、2年間の被引用回数を予測できることを示した。詳細は、BMJ誌電子版に2008年2月21日に報告された。

 臨床分野の重要な論文を見分ける指標の一つが被引用回数だ。サイテーションインデックスを利用すれば、これを知ることができるが、累積引用回数に明確な差が現れるまでに時間を要する。論文が発表された直後に、引用される頻度の高い論文を見極めることができれば、研究内容を臨床の医師たちにより早く伝えられる。早期に医師教育やガイドラインに組み込むことも可能になるだろう。

 著者らが所属するMcMaster大学の健康情報研究ユニットは、新たに発表された質の高い原著論文と系統的レビューを選んで、臨床医の注意を引くよう印刷物や電子媒体を通じて知らせる活動の一端を担っている(電子メール配信サービスのbmjupdates+やMediscape Best Evidence Alertsなど)。

 このシステムでは、最初に方法論的質を確認し、この過程をパスした論文を59の専門領域に分類して、1論文につき3人以上の適切な訓練を受けた臨床医(世界的には4000人以上がこの作業に携わっている)にオンラインレーティングを依頼、評価を受ける。評価指標は、臨床との関連性(「全くなし」の0から「直接的で高い関連性」を持つの7まで)と、ニュースとしての価値(「臨床的に関心なし」の0から「専門家にもほとんど知られていない有用な情報」の7まで)とし、いずれも4以上と評価された論文を紹介するメールを登録者に配信する。さらに、より重要なものはシノプシス誌(EBM関連の論文を2ページ程度に要約して掲載する雑誌)3誌に掲載する。

 著者らは今回、方法論的質の評価に合格した臨床論文の2年間の被引用回数を、発表時とその後3週間に得られる特性に基づいて同定することが可能かどうか調べる後ろ向きコホート研究を行った。

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