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アスピリン抵抗性患者の心血管イベントリスクは約4倍
他の抗血小板薬との併用も臨床転帰を改善せず

 アスピリンの長期投与は、心血管疾患患者の心筋梗塞、脳卒中、血管関連死のリスクを低減することが知られている。ところが、一部にアスピリン抵抗性患者がおり、アスピリンを投与しても、感受性患者に比べ心血管イベントリスクは約4倍で、臨床転帰が好ましくないことが明らかになった。カナダToronto総合病院のGeorge Krasopoulos氏らのメタ分析の結果で、詳細はBMJ誌2008年1月26日号に掲載された。

 アスピリンの効果が得られない患者がいるのはなぜか、また、そうした患者をどうしたら正確に同定できるのかは、現在のところ分かっていない。また、アスピリン抵抗性が、患者の臨床転帰にどう影響するのかを調べた研究はほとんどなかった。

 そこでまず著者らは、心血管疾患患者を対象に、アスピリン抵抗性と臨床転帰の関係を調べる目的でメタ分析を行った。1966年以降の文献を登録したデータベースなどを調べて、血小板機能と臨床転帰を記していた論文を選出。条件を満たした前向き研究20件(コホート研究が17件、多施設記述的試験が1件、ケースコントロール研究が2件)、被験者2930人について分析した。これら20件は、3件を除いて、すべて質が高い(バイアスのリスクが低い)研究だった。

 アスピリンの1日用量は75~325mg、6件の試験は別の抗血小板薬も用いていた。アスピリン抵抗性は、多様な血小板機能検査の結果に基づくアスピリンの作用の評価を通じて判断していた。用いられていたのは、トロンボキサンA2値、血小板またはコラーゲン接着アッセイ、血小板リッチ血漿を用いた血小板凝集能測定、全血血小板凝集能測定、血小板機能分析器( PFA-100)を使用などだ。

 2930人中2120人がアスピリン感受性に分類され、810人(28%)がアスピリン抵抗性と判断された。抵抗性患者は、女性(P<0.001)と腎不全既往者(P<0.03)に多かった。

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